フィンランドのKAFFA ROASTERYのコーヒーを試飲しました。
フィンランド人は、一人あたりのコーヒー消費量が世界でも一、二位を争うほどコーヒーを好むことで知られていますが、それでいて実は長いあいだフィンランドのコーヒー市場の大半はPAULIG社によって占められており、いわゆるマイクロロースターの数は極めて少なく、目立ちませんでした。そのような中、その先陣を切って2000年代初頭に開業したのがこのKAFFA ROASTERYです。ぼくが、はじめてKAFFA ROSTERYで焙煎されたコーヒーを飲んだのはちょうどいまから10年前、2009年のこと。おいしいエスプレッソが飲みたくて、探して入ったKaffecentralenというカフェで使われていたのが、このKAFFA ROASTERYの豆でした(→2009年のブログ記事)。
今回飲んだのは、最近販売をスタートした「ルワンダ ブショキ」です。
同封された資料によれば、この豆はルワンダの首都キガリの北方、ルリンド地区にあるブショキの農園で、オーナーのジャン・クレモン氏の下、収穫から乾燥、出荷に至る一連のプロセスを優秀なスタッフとともに一貫して行っているものだそう。
焙煎の度合いは、シティロースト程度。思ったより深めな印象です。今回は、15グラムの中粗挽きの豆をハリオの円錐ドリッパーで240ccドリップしました。湯温は95度くらい。
ルワンダの豆は、じつは10年ぶりくらいに飲んだのですが、バランスのとれたクリアな味わい、果汁のような爽やかな、ただし際立ちすぎない酸味で親しみやすいコーヒーという印象は以前に飲んだときの印象と変わりませんでしたが、この「ブショキ」は薔薇のような華やかな後味がふわっと鼻に抜けるあたり特別なものを感じました。とても美味しいと思います。
ところで、パッケージを眺めていたところおもしろい表記を発見してしまいました。
── PAAHTAESSA SOI/The Clash:Straight to Hell
つまり、焙煎中に流れていた曲/ザ・クラッシュ「ストレイト・トゥ・ヘル」ということ。とはいえ、けっしてパンキッシュな味わいというわけではないのでご安心を。こういう遊び心、好きです。
なお、KAFFA ROASTERYでは日本向けのコーヒー定期便(サブスクリプシションサービス)というなかなか野心的な試みを展開しています。自宅でフィンランドのコーヒーを手軽に楽しみたい方には朗報ですね。興味のある方は、ぜひKAFFA ROASTERYによるプレスレリースをご覧ください。
一風変わった旅の楽しみ方を提案するフランスの動画チャンネル「Une Histoire sur Terre」が、フィンランドのフツーじゃない?!サウナをまとめて紹介しています。
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わずか人口500万人にして、国内には何十万ものサウナが存在するといわれるフィンランド。サウナは、えっ、こんなところに?という場所にもあります。
たとえばヘルシンキの中心部にある観覧車。そこには、美しい街並みと港の眺望を楽しむことのできるサウナつきのゴンドラがあります。料金は250ユーロから。
また、ホッケースタジアムの観客席にもなんとサウナが!ガラス張りのサウナは、2,000人の前で裸になることさえ厭わなければ、観戦しながらの入浴も可能。ただしお値段は2,500ユーロからとお高め。
1906年創業のタンペレ市のサウナでは、友人や家族、同僚など気の置けない仲間とタオル一枚でくつろぐ伝統的なサウナの楽しみ方が体験できます。
こうした公衆サウナ以外にも、フィンランドには各世帯ごとにサウナがあるといわれています。豪邸ばかりでなく、30平米ほどのアパートにもちゃんとサウナが備えられているのには驚かされます。
ふたたび変わり種のサウナに話を戻しましょう。
ナーンタリには海に浮かぶサウナが。チャーターすればお好みの場所で、サウナと海水浴を同時に堪能できます。
アーティストがつくった黄色い玉ねぎ型サウナには、奇抜な見かけ以上に変わった仕掛けがあります。屋根から伸びるラッパ状の突起物から、サウナの温度に応じて異なる音が発せられるのです。温度は60度から根性のある人向けに100度まで(!)調節可能。
最後に、ふたたびヘルシンキからびっくりするようなサウナを紹介。
一見ふつうのハンバーガーショップですが、じつはこのバーガーキングの店内にもサウナがあるのです。パーティーや誕生日のイベントに人気とのことですが、サウナ内でのポテト(いや、飲食全般ですが)は禁止なのであしからず。
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それにしても、サウナにかけるフィンランド人の情熱には開いた口がふさがらな…… いや、まったく感心してしまいますよね。。
★なお、フランス語の聞き取りはニシマちゃんが手伝ってくれました。ありがとう!