雪が降ったり、急に暖かくなったり、季節の変わり目です。春もすぐそこに──
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Moi!フィンランドをもっと好きになる98回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。
- 佐藤千織個展「Chiori Sato Textile Works」
- Ystävänpäivä|友だちの日
- 春の映画祭り『ハンネス、列車の旅』
- レシピ本『北欧のおやつとごはん』
- 表参道めぐり、ふたたび
- WORLD BREAKFAST ALLDAY フィンランド編
- NORDIC JOURNEY vol.4
佐藤千織個展「Chiori Sato Textile Works」
先週のレポートで速報しましたが、ミホコさんは2月8日まで開催されていた佐藤千織さんの個展へ。
小さなギャラリーでの展示でしたが、昨年の銀座三越での三人展とは作品の飾られ方がひと味違って、とてもよかったとミホコさん。友人へのプレゼントにポッパナ織やコースターなどを手に入れたそうです。
自分も佐藤さんにリュイユについてのお話を聞きたいと思い、行ってきました。
入り口をくぐると鮮やかな色のマフラーやストールの鮮やかな色が目に入ります。正面の白い壁には色とりどりのリュイユ織のアクセサリーがたくさん。「どうして北欧の毛糸はこんなに色がすばらしいのでしょうね」という会話をされていたのですが、たしかにその通りでどの色もどこか優しく柔らかい色に感じました。
最近、リュイユのことについて調べているうち、リュイユには2種類の製作方法があることを知りました。1つが機織り機で織る方法、もう1つが布地に毛糸を挿していく方法。佐藤さんは大きな機織り機で製作されているそうですが、後者の方法でフィンランド手工芸友の会のリュイユ・キットを作ったことがあるそうです。そのほか色の選び方や毛糸の長さ、その整え方など細かいことまでたくさんお聞きすることができました。
Ystävänpäivä|友だちの日
次にミホコさんが紹介してくれたのが、フィンランドのヴァレンタインデー“Ystävänpäivä”について。2月14日は、友だちにハガキやカードを贈る日だそうです。
日本の友人のハガキをこれから準備するというミホコさんは「友だちの日〜勝手に普及キャンペーン」を実施中。
友だちであるからこそ素直に本心を伝えられなかったり、けんか別れして仲直りのタイミングがつかめなかったり。もしそんなとき、「友だちの日」というものがあったなら。
みなさんも友だちにメッセージを贈ってみてはいかがでしょう?
春の映画祭り『ハンネス、列車の旅』
そしてもうひとつ。ミホコさんがフィンランド語講座をもっているマトカトリで新年会を行ったそうです。
そこでフィンランドの情報をみなさんどうやって探しているのかというと、Instagramという答えが多かったそうです。現在Moiの情報発信はTwitterが多いのですが、Instagramをもっと充実させたいなと思っています。
その新年会では、フィンランドの映画の話題も。みなさん『かもめ食堂』は好きだとのことでしたが、ミホコさんがお気に入りの『雪の華』にはちょっと冷たい反応もあったとか。
マトカトリのNさんの「列車の映画あったよね」という言葉で話題に上ったというのが『ハンネス、列車の旅』というドイツ映画。第1回列車時刻表国際競技大会に出場し、列車でイナリをめざす物語。
岩間さんが以前、この映画について書いたブログ記事もあります。そちらもどうぞ。
イ:『ハンネス、列車の旅』のDVD、持っていますよ。
ミ:DVDでは、作品名が変わっているんですよね。
イ:『逃走特急』に、笑。このままじゃ売れないと思って変えたんじゃないかな。
ミ:映画の中の景色はおぼえていますが、あまり記憶にないんですよね。
イ:監督のペーター・リヒテフェルトはカウリスマキおたくなんですよね。カウリスマキ組のカティ・オウティネンやオウティマエンパーが出演していたり。
レシピ本『北欧のおやつとごはん』
そして岩間さん。北欧雑貨を取り扱うFukuyaの三田陽子さんが昨年出版された北欧料理のレシピ本『北欧のおやつとごはん』について紹介してくれました。三田さんが運営されている北欧のお菓子と料理レシピサイト『北欧のおやつとごはん』から生まれた一冊です。
「スウェーデンから入ってきた料理や比較的新しい料理まで、マニアックでありながら北欧好きとしてはワクワクするような本です」と岩間さん、「三田さんが現地のお知り合いの方などから教わってつくられたレシピがたくさん掲載されています。ネット検索すると現地のレシピも見れるようになりましたけど、日本向けにわかりやすくアレンジされていていいですね」。
ミ:料理はどんな括り(カテゴリー)になっているんですか?
イ:スープとか、肉料理とか。食にまつわるコラムもあって、マカロニラーティッコが人気の晩ごはん2位だそうです。1位はなんだと思いますか?
ミ:パンにきゅうりやチーズを挟むくらいしか思い出せない、笑。
ハ:みなさんから、ポルッカナラーティッコ、トナカイ、パスタetc.というコメントが入っています。
イ:パスタはほぼ正解です。わかりますか・・・・えー、正解はミートソース。
ミ:レトルトですかね?笑
イ:やはり簡単で美味しいものということではないでしょうか。
表参道めぐり、ふたたび
最後は自分の報告。今週はもりだくさん!佐藤千織さんの個展のあとに表参道のフィンランド・エリアへ。
まずはイッタラ表参道ストアで、復刻されたAaltoの1936年に登場したベースを見ました。いつもの蛇行した湖のようなかたちではなく、すっと縦に長いシンプルな、それでいてゆらぎがあるベース。木型を用いているためか表面もすこし波打っていて、光の影が水面に反射するきらめきを感じさせます。
そしてArtek Tokyo Storeの展示『ECAL+MAU Toys with Artek』へ。ローザンヌ芸術デザイン大学と武蔵野美術大学工芸工業デザイン科の学生たちによるアルテックの家具や部品を使ったおもちゃの作品たち。決められたかたちから、予想を超えるかたちに変化する様子はとてもおもしろいです。展示は2月20日まで。
LAPUAN KANKURIT 表参道では、HETKINENのポップアップがありました。今回はいつも以上に男性の方にも好評だったそうです。プレゼントをお考えの方は候補にいれてみてはいかがでしょうか。2月15日からはサウナアイテムが集まる「Sauna Kauppa/サウナとリネン」が開催されます。
Hyvää Matkaa!で、ルーネベリタルトをいただきました。今回初めてサウナ小屋を利用したのですが思っていた以上に居心地がよかったです。サウナ小屋だけあって、あたたかく感じたのは気のせいでしょうか。小屋の中に貼ってあった映画『マイヤ・イソラ』のポスターには監督らのサインがありました。
WORLD BREAKFAST ALLDAY フィンランド編
その帰り道、たまたま外苑前のWORLD BREAKFAST ALLDAYを通りかかり、フィンランドの朝ごはんとヘルネケイット(えんどう豆のスープ)を注文。ムナボイをトッピングしたカルヤランピーラッカ、きのこのソテー、サーモンのマリネ、ビーツのサラダが一皿に。いちばん衝撃を受けたのがオレンジ色のあんず茸、あんなに味が濃いとはおもわずおどろきました。こちらのフィンランド・メニューは3月まで。
イ:ヘルネケイットどうでしたか?
ハ:はい、おいしかったですよ。
イ:おいしかった?
ハ:はい、ベーコンがアクセントになってて
ミ:ベーコンの塩味ですね。
ハ:(ヘルネケイットって、人気がないのでしょうか?)
NORDIC JOURNEY@アイルしながわ
最後は、2月11日と12日に開催された運河のほとりの北欧市「NORDICJOURNEYvol.4」について。場所は品川区のアイルしながわという倉庫を改装した施設。以前から参加されていた松本のKirsikkaのOさんに伺うと、今回場所が変わったことで来場者も増えたようですと仰っていました。
フィンランドデザインの和ろうそく「WAFIN」も今回初参加。白樺アロマキャンドルが人気だったそうです。和ろうそくの作り方を熱心に聞くお客さんもいました。またJuhlatokyoは会場BGMも担当され、Maijaさんのシナモンロールも開場まもなくで売り切れてしまったと聞きました。
フィンランドデザインの和ろうそく「WAFIN」も今回初参加。白樺アロマキャンドルが人気だったそうです。和ろうそくの作り方を熱心に聞くお客さんもいました。またJuhlatokyoは会場BGMも担当され、Maijaさんのシナモンロールも開場まもなくで売り切れてしまったと聞きました。
モルック体験会やサーミブレスレット作りのワークショップも。次回の開催予定は8月とのことです。
ハ:キッチンカーもたくさんでていましたよ。北欧料理だとサーモンスープとかミートボールとか。自分はマッカラをライ麦パンではさんだ「ぐるぐるサンド」を食べました。
ミ:お店の名前は?
ハ:ええっと「北欧なんとか」でした(「北欧酒場Shima=Tori」でした)。あとユフラの0さんが「Maijaさんのシナモンロールを食べたい人は11時に来てください」と言っていました。
ミ:11時って開場時間ですよね、笑。
イ:みなさん11時ですって、急いでください!
── 目まぐるしく変わる天気のように、予定もぐるぐると変わります。フィンランドのデザイナー/アーティスト、オーナ・マケラさんの話をしようとしていたのですが時間切れでした。それならばレポートに書こうと思っていましたが、次週に持ち越すことにします。それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。
text:harada
#98|The Circle Game – Joni Mitchell