#089 フットボールがやってきた

サッカーW杯ご覧になりましたか?惜しくも敗退してしまいましたが日本代表が決勝トーナメントだなんて小学生からサッカー部だった自分としては夢を見ているようです ──

Moi!フィンランドをもっと好きになる89回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。

  • フィンランド独立記念日
  • フィンランド音楽の日
  • 『フィンランド 虚像の森』をめぐる物語
  • 365日のシンプルライフ
  • 想い出の缶Sotto
  • ヨウルトルットゥ

フィンランド独立記念日

12月6日はフィンランド独立記念日。1917年の独立宣言から今年で105周年となります。

キャンドルを灯してお祝いしたという岩間さん「105年というと若い国のように聞こえるけれど、日本でも明治維新を起点と考えると(150年くらい)同じくらいかも」。

みほこさんも「ヨーロッパは若い国が多いかもしれませんね、陣地とりのような時代もありましたし」と。「それでも100年という期間続いているということは長くもあるような気がしますね。今のような時代は国が永遠に続くといえないところもあるので」と岩間さん。

ミ:6日はアドベントカレンダーでも国旗が出てきました。ところで原田さんは?ハ:岩間さんの投稿を見て、自分もキャンドルをつけました。
ミ:ちゃんと2本つけました?
ハ:あ!ひとつでした。窓辺に2本つけるんですよね。


フィンランド音楽の日

次は自分の報告。12月8日はジャン・シベリウスの誕生日、そしてフィンランド音楽の日でもあります。その日を記念してヘルシンキフィルハーモニー管弦楽団が行ったライブ配信をYouTubeで視聴しました。

イ:シベリウスの「フィンランディア」は演奏しましたか?
ハ:すみません。「フィンランディア」がどんな曲なのかいまいちわかっていなくて。でもシベリウスの曲と紹介されていました。配信が深夜2時からだったので朦朧としていて、笑。
ミ・イ:え……(絶句、苦笑)。

調べてみると、最初に演奏されたのはシベリウスの「ヴァイオリン協奏曲」でした。ソリストは、シベリウス国際ヴァイオリンコンクールで優勝したインモ・ヤン(InmoYang)氏。YLEのページでアーカイブを観ることができますので、ご興味のある方はどうぞ(2022年12月11日現在)。

▶︎ HKO & Suomalaisen musiikin päivä


『フィンランド 虚像の森』をめぐる物語

そしてもうひとつ。12月5日に武蔵野プレイスで行われた上山美保子さんの講演会「『フィンランド虚像の森』をめぐる物語」に参加してきました。主催は1997年に設立された北欧楽会。それぞれ北欧についてお詳しそうな方々ばかりだったので、いつかみなさんのお話も聞いてみたいと思いました。

▶︎ 北欧学会ブログ

ここからは配信ではご紹介できなかった講演会の模様をお届けします。

まず最初に『フィンランド虚像の森』(以下、本書)の翻訳出版について「フィンランドの現状を知らせることのできるひとつのツールができたことが嬉しい」と上山さん。これまでずっとフィンランドと関わり続けてこられた上山さんにとって、ただ素敵なイメージにとどまらず本当のフィンランドを好きになってもらいたいという想いがあるように感じました。

自然環境の厳しい北欧諸国では採れる時に採って保存するという狩猟採集型の生活が営まれてきました。日本のような農耕型の生活とはそもそもの思考回路に違いがあるはずだと意識しながら翻訳されたそうです。またフィンランドのネガティブな部分が書かれた本書が受け入れられるのか心配だったと。実際に翻訳していた上山さんも暗い気持ちになることがあったといいます。

上山さんが本書を紹介したいと思ったきっかけのひとつに、ご自身が監修された『フィンランド森の精霊と旅をする』があります。フィンランドに伝わる森の神話や木々の歴史を訪ねる美しい本です。著者のリトヴァ・コヴァライネン氏とサンニ・セッポ氏は、取材を続けるうちフィンランドの森の様子がどこかおかしいことに気づきました。その危機感から出版されたのが続編の『森を管理する方法いろいろ』。両方の原書を会場で見せてもらいましたが、シリーズであるにもかかわらず掲載されていた森の写真にはとても大きな違いがありました。

またそうした厳しい現実が声高に叫ばれてこなかったのは、こと森林に関してはアンタッチャブル・聖域だったからではないでしょうかと上山さん。フィンランドは社会的にも比較的方向転換しやすい国だと思っていたけれど、森や林業に関してはそうではなかったようです。その背景には資源の乏しさや外国からの脅威といった国の歴史がありました。それらを知ってこそフィンランドの今がわかるのではないか、と。

さらに本書の登場人物たちを引用しながら、フィンランドの人たちの性格についても紹介してくれました。森を守りたいという自分の意思を広く伝えるため事務員から作家になった人(危機感、責任感の強さ)、森林保護を訴えながら役人として伐採命令を出す人(スッキリした性格、割り切りの良さ)、契約書を交わしていなかったため林業を廃業した人(おおらか、ルーズ)など。

後日、一緒に聴講した方と今回の講演会について話す機会がありました。

「フィンランドの人たちも完璧ではなく間違ったり悩んだり反省したりしながら毎日を生きている。森の悲惨な現状を知ること以上に、この本を通してフィンランドの人たちの考え方や生き方を参考にしながら、自分たちのことを振り返ることができるかもしれないね。」

自分よりもずっと森に親しんでいるフィンランドの人たち。森の現状に対していちばん驚いているのはフィンランドで暮らす人たちなのかもしれません。上山さんのお話を聞いてフィンランドの人たちの強さや希望を持つ力を感じることができました。本書を読むことができてとても良かったと思っています。今を変えることができるのは今ここにいる人だけ。そんなことを思いました。

フィンランド版と日本版『フィンランド森の精霊と旅をする』

ミ:カフェモイで開催した切手にまつわるイベントに参加されていた方が北欧学会でも話してくださいということで講演をしたことがありました。
イ:『切手で旅するフィンランド』ですね。何度か開催しました。
ハ:実はそのイベントに自分も一度参加したことがありました。まさか今こんなところにいるとは、笑。
ミ:ご参加ありがとうございました。そうですね、笑。


365日のシンプルライフ

次の報告はミホコさん。NHKEテレの番組「ドキュランド選」で放映された『365日のシンプルライフ』を観ました。最初から最後まで通して観るのは初めてのことだったそうです。

©︎mihoko-san

自分の持ち物を全てトランクルームに預け、毎日ひとつだけ本当に必要なモノを持ち帰ってくるという365日のドキュメンタリー。「定期的に観たくなりますよね」と岩間さん。「自分だったら何を持って帰ってくる?」

「映画に登場するおばあちゃまや従兄弟との関係や雰囲気がとても良かった」とミホコさん。冒頭で主人公がどうして真冬に真っ裸になっているのかと思っていたところ、夏ではダメだったんだと気づいたそうです。

ミ:夏だといつまでも外が明るい。白夜ですから。
イ:明るいうちから真っ裸はまずいですね。タオルか何か持ってましたよね。
ミ:あれは拾った新聞紙です。暗くても良くないですけど、笑。


想い出の缶 Sotto

もうひとつミホコさんが紹介してくれたのが、フィンランドのイラストレーター、Eveliina Nettiさんがデザインした缶「Sotto」について。老舗の製缶メーカーが作ったもので3種類の絵柄があります。Tupa(コテージ:青)Metsä(森:赤)、Järvi(湖:黄)とテーマに合わせて物語になっているそうです。

©︎mihoko-san
©︎mihoko-san

子どもの想い出を入れて大切に保管するというコンセプトで、内側にはフィランド語で「あの日のこともこの日のことも、いつか一緒におしゃべりしようね」とメッセージが書かれています。

▶︎ Sotto(JÄRVI)


ヨウルトルットゥ

最後の報告は岩間さん。お休みの日にJuhlatokyoでシナモンロールを作られているMaijaさんと荻窪のフィンランドカフェkielotieへ行きました。オーナーの新川ご夫妻は、先頃フィンランドへ行かれたばかりということで色々なお話を聞かせてもらえたと岩間さん。またお店ではシナモンロールはもちろん、ヨウルトルットゥもいただいたそうです。

ヨウルトルットゥの話題がでたところで、ミホコさんがNHKEテレの番組『グレーテルのかまど』でヨウルトルットゥが登場するという情報を紹介してくれました。「番組を見てヨウルトルットゥが食べたくなったら、kielotieか、内緒ですがJuhlatokyoへ行きましょう」と岩間さん。

▶︎ グレーテルのかまど(再放送あり)

ヨウルトルットゥを作ってみるのもいいかもしれませんね。みなさんはいかがでしょう。


── ところでユカさん、遅くまでW杯を観ていて夢の中だったそうです。次回はユカさんの独演会を期待しましょうと岩間さん。来週は決勝戦らしいですが、、、笑。それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。

text:harada

#89|Three Lions (Football’s Coming Home) – Lightning Seeds