#082 鳥の声が聴こえる

今回は都合により、みなさんの話を聞きながら、チャットのみでの参加となりました。メモをとりつつ、チャット欄に書き込む。いつもよりいそがしいような ──

Moi!フィンランドをもっと好きになる82回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。

  • バラの花咲くサンドイッチづくり
  • 日本で出会える北欧2022
  • フィンランドセンターレクチャー
  • JUHLAFESTIVAL2022テラノオト
  • カレリア語映画『VENEH|小舟/LINDU|小鳥』
  • トゥルク美術館
  • tipu作品展『TÄRKEÄ』

バラの花咲くサンドイッチづくり

最初の報告は岩間さんから。先週の日曜日、東京・光ヶ丘の「四季の香ローズガーデン」という施設で、Moi主催によるVoileipäkakkuづくりのワークショップを行いました。秋バラの季節に合わせて開催される『オータムフェスティバル』の一環ということで、今回はハムをバラの形にデコレーションしたVoileipäkakkuです。

今回のワークショップで講師を勤めてくれたのは、カフェモイで調理を担当されていたキタさん。じつはお店でVoileipäkakkuづくりの試作をしたことがあり、3年越しの企画でもあります。12組ごとの二部構成で、計24組の方々に参加していただきました。

サンドイッチにはさむフィリングを作るため、早起きして人数分のゆで卵を茹でたという岩間さん。チャットに「ゆで卵を混ぜるのが大変でした」と書き込んだところ、「クリームチーズのことじゃないかな?」と言われていましたが、両方大変でした、笑。

第一部では、みなさんに配る具材や段取りにあたふたとしていたところもありましたが、なんとかうまくいきました。ハイライトはやはりハムでバラを作る場面。作業前に手本をお見せしたところ、「おぉ〜、すごい」とみなさんから歓声が上がりました。

実際にやってみるとキレイにバラの花を咲かすには、ほんのすこしコツがいるようで、「むずかしい〜」、「うまくできた~」と感想もそれぞれ。ご自宅でも試していただけるように、岩間さん作成のレシピもお渡ししました。また当日は準備から本番まで、Tさんにもお手伝いしていただきました。ありがとうございました!

ミ:フィンランドのことについては話されたんですか?
イ:Voileipäkakkuの説明をしました。お祝いの席で食卓を華やかにする料理で、日本で言うと「ちらし寿司」のような感じでしょうか、と。
ミ:会場はどんな様子でしたか?
イ:お子さん連れの親子から80代のおばあさんまで、みなさんに楽しんでもらえたようです。


日本で出会える北欧 2022

10月20日発売の『リンネル12月号』の特集「日本で出会える北欧2022」で岩間さんがおすすめのお店やスポットを紹介しています。

もうすでにご覧になられた方もいらっしゃるでしょうか。今回の北欧特集も充実した内容になっていると思いますので、まだと言う方もぜひご覧になってみてください。

ミ:おすすめされたんじゃなくて、おすすめしたんですね?
イ:はい、そうです。kukkameriのおふたりと、モデルの志暁さん、フォトグラファーのかくたみほさんとご一緒に紹介しています。「北欧」とはいえ、ほぼ「フィンランド」チームですが、笑。誌面にはスウェーデンやノルウェーの情報ももちろん載っています。


フィンランドセンターレクチャー

次の報告はユカさんです。フィンランドセンター主催のオンラインイベントを2つ紹介してくれました。

まず1つ目は「文学サロン~シルヴィ・ケッコネン編」。シルヴィ・ケッコネンはフィンランド元大統領ウルホケッコネンの妻で、彼女の唯一の小説といわれる『アマリア』をフィンランド語と日本語で朗読しました。

そして2つ目が「カティ・キヴィマキレクチャー」。こちらは現在、富士吉田市のギャラリーFUJIHIMUROで開催中の『旅するテキスタイル~フィンレイソンのプリントが生まれた町、フォルッサより』に関連したイベントで、フォルッサ博物館館長のカティ・キヴィマキさんとフォルッサ博物館アートディレクターのヴェサラ玲華さんが登壇されました。

ユ:Netflixの『野武士のグルメ』のスチールにフィンレイソンのテキスタイル「Lakkalikka|ラッカリッカ」が映ってていたとか?
イ:いままでずっと黙って画像を検索していましたが、竹中直人と広末涼子が一緒に映っているシーンかな?
ユ:鈴木保奈美かと思います、笑。
イ:ちょっと老眼入ってて、笑。

配信終了後のコメント
ミ:私には、井川遥に見えます。
ユ:美人は似ますね。

なにはともあれ『野武士のグルメ』、みなさんもチェックしてみませんか?笑。ではなく、FUJIHIMUROでの展示は、実際にテキスタイルを手にとってみれるようになっているそうですので、ご興味のある方はぜひどうぞ。会期は今月30日まで。

▶︎ テキスタイルの旅から生まれたもの|andfika


JUHLA FESTIVAL 2022 テラノオト

そしてユカさん、昨日22日に千駄木の養源寺で開催された「JUHLAFESTIVAL2022テラノオト」へ行きました。10月2日にメッツァビレッジで開催された「モリノオト」の第2弾です。今回の音楽ライブの会場はグランドピアノを設置した本堂。なかで鑑賞された方からとても響きが良かったとの感想をお聞きしました。

境内では近所のお店や北欧関連のお店によるマルシェが開かれ、ひるねこBOOKSやアクアビット・ジャパンの方々によるトークショーも。ユカさんの晩ごはんは京都のpohjonen(ポーヨネン)のミートボール。

そんなユカさんがポーヨネンのえみぞうさんから託されたのがフィンランド語教室のご案内。お近くの方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

フィンランド語辞書の制作者が主催するフィンランド語勉強会

11月19日@京都ポーヨネン
11:00~文法中級編 / 13:00~会話入門編 / 14:30~フィンランド語入門

11月26日@荻窪キエロティエ
13:00~文法編 / 16:00~会話編

自分は夕方から駆けつけたため、残念ながらユカさんに会うことはできませんでしたが、子どもから大人まで近所の方々が秋祭りに訪れたような親密な雰囲気のフェスでした。

お話しできたのはWAFINのおふたり、MaijanPullatのMaijaさん、KIELOCOFFEEのみなさん、HyvääMatkaa!のおふたり、SOTALEATHERPRODUCTSのSOTAさん、そしてpohjonenのおふたり、などなど。

ちなみに自分たちも晩ごはんにpohjonenのミートボールとLohikeittoをいただきました。自分で作った以外のロヒケイットを初めて食べたのですが、これが本物のロヒケイットというものかと思いました。とても美味しかったです!

WAFINのおふたり。Ryotaさんによる新作の和ろうそくも大人気でした。

主催のJuhlatokyoをはじめフェスを運営されたみなさん、とても楽しませていただきました。どうもありがとうございました。

▶︎ JUHLA FESTIVAL 2022 モリトテラノオト 2022.10.22|YouTube


カレリア語映画『VENEH|小舟/LINDU|小鳥』

ユカさんがフェス会場でチラシをもらって気になっていたというカレリア語映画について、ミホコさんとお二人で紹介してくれました。

上映されるのはカレリア語映画『VENEH|小舟』と『LINDU|小鳥』。カレリアの文化を広く伝えるために制作された全3作からなる短編映画シリーズで、今回の売り上げは3作目の『ILMU』の制作に充てられるそうです。

Karelian films|カレリア映画プロジェクト

日程:2022年11月23日
上映:13:00~/15:00~
会場:神楽坂光麟亭ギャラリー
住所:東京都新宿区矢来町41
料金:¥1,000
定員:30名(全席自由)

ユ:とても観たい映画なのですが、カレリア語というのはフィンランド語の方言とは違うのですか?
ミ:はい、違います。フィンランド語に近いですが、方言ではありません。
ユ:東京の後は、大阪で2023年3月頃に上映されるみたいです。


トゥルク美術館

最後はミホコさんの報告 from FINLAND。ミホコさんの第二の故郷というトゥルクでの話を聞かせてくれました。

©︎mihoko-san

こじんまりとした街でとても動きやすいというトゥルク。マーケットの古い建物が雰囲気を残したまま建て直されたり、地下に駐車場ができたりときれいになっているそうです(しかし工事に時間がかかりすぎとか、笑)。

今回、ミホコさんが行かれたのは、ガッレン=カッレラやペッカ・ハロネンなど代表的な画家の作品も収蔵されているというトゥルク美術館。来年1月15日まで開催中の「Greta Hällfors – Sipilä & Sulho Sipilä」の展覧会がとても良かったそうです。

▶︎ Turku Art Museum

「ふたりの主な活動期間は1910年代~1940年代で、すごくモダニズムを感じる絵画だった」とミホコさん。「ヨーロッパやロシアの影響を受けながら、フィンランド国内で描いていたみたいですが、画風の移り変わりなどがよくわかりました」。

ミホコさんは個人的に好きな佐伯祐三の表現と似ていたとブログでも書かれていますが、岩間さんは鈴木信太郎を思い出したそうです。自分は武井武雄を思い出しました。

▶︎ トゥルク美術館へ行ってきた

配信後、シピラ夫妻やモダニズムの話から、二度の世界大戦、ロシアとソ連という国の北欧での呼び名、ロシア・アヴァンギャルドへと話題が盛り上がっていました。


tipu作品展『TÄRKEÄ』

配信では話せませんでしたが、ユフラフェスへ行く前に国立のmaika/kb’sbakeで開催されていたtipu作品展『TÄRKEÄ』へ行ってきました。在廊されていたtipuさんからいろいろなお話をお聞きすることができました。

tipuさんが初めてフィンランドへ行かれたのは2017年。現地で働きながら6ヶ月滞在されたそうです。その後、北欧雑貨を取り扱うLIFEANDBOOKSに勤務しながら、個人でイラストレーターとして活動するようになりました。

今回、maikaのオリジナルカレンダーも制作されたtipuさん。それぞれのイラストのエピソードも聞かせてくれました。tipuさんがフィンランドで感じたものがそのまま絵から感じられるようなカレンダーです。そのほかイラスト作品、ポストカード、グッズなども販売されていました。会期は本日23日までですが、次の機会にまたご紹介できればと思います。

店内にはtipuさんの撮られたフィンランドの写真も。

── レポートを書いている途中、コツコツ、コツコツと、どこからか時計の秒針の音が聞こえるなと思っていたら、キツツキ(コゲラ)が部屋の外に来ていました。彼もちょっといそがしそう。それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。

text : harada

#82|And Your Bird Can Sing – The Beatles