Lapuan Kankurit

継ぐ 紡ぐ ─ LAPUAN KANKURIT が考えるフィンランドの伝統的な工芸

ラプアン カンクリ 表参道で「Taito Kauppa/フィンランドの工芸」開催

ユハンヌス(Juhannus)は、フィンランドの人たちによって古くから大切にされてきた夏至の日のお祭りです。夏至祭の前夜、フィンランドの人たちは湖畔に焚かれた巨大なかがり火を見つめ、待ちに待った夏の到来を祝います。夏から秋にかけては、アート展や音楽フェスティバルなど街を賑わすさまざまなイベントの季節です。

LAPUAN KANKURIT 表参道では、そんなユハンヌスにあわせて今年も「Taito Kauppa/フィンランドの工芸」が開催されます。

フィンランド語でTaito(工芸、技術)+Kauppa(お店)と名づけられたこのイベントでは、フィンランドの伝統的な工芸が国境を越え日本の作家へと継承されることから生まれた作品に着目。ラプアン カンクリならではの視点からフィンランド工芸の伝統に触れることができます。さらに、ラプアン カンクリのアイテムでは、フィンランド語で「糸巻き」の意味をもつKEHRÄ(ケヘラ)シリーズがイベントと同時に限定販売されるのも注目です。


日本の作家によって継承されているフィンランドの伝統的な工芸

Lapuan Kankurit
ククサ:wan(ワン)- made in Gotoislands –

今回の「Taito Kauppa/フィンランドの工芸」では、フィンランドの伝統的な工芸を継承している総勢5人の日本の作家による作品が紹介されます。

ククサ|wan – made in Gotoislands –

ククサとは、フィンランド北部の先住民に伝わる木製のマグカップのこと。「手にする人を幸せにする」という言い伝えがあり、贈り物としても人気です。wan – made in Gotoislands –のククサは、長崎県の五島列島にあるアトリエで地元の木材を丹念に磨き込むことからつくられたもの。使い手の幸せと人と人とをつなぐツールになればという作者の思いが込められています。

Lapuan Kankurit
リュイユ:ocave(オケイヴ)

リュイユ|ocave(オケイヴ)

幾何学模様や花柄、自然や動物といった伝統的なモチーフを題材としながら、古い図録や洋書から得たインスピレーションを元に独自の解釈をほどこしたocaveの「リュイユ(Ryily)」。麻地に足の長い毛糸を編み込んでゆく技法で、古来タペストリーや敷物などアートテキスタイルとして親しまれてきたフィンランドの伝統的な織物「リュイユ」に新たな息吹を吹き込んでいます。

Lapuan Kankurit
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サーミブレスレット|YOHEI NOGUCHI(ヨウヘイ ノグチ)

YOHEI NOGUCHIは、北欧の先住民族サーミの人びとに伝わる伝統的な装飾工芸品「Duodje(ドゥオッチ)」に独自の表現を織り交ぜることで美しい経年変化を楽しみながら長く身につけることのできるブレスレットに仕上げています。使用するすべての材料は現地から輸入したもの。サーミ文化への敬意と伝統を継承する姿勢が感じられます。

Lapuan Kankurit
ヒンメリ:Méng talks(モントークス)

ヒンメリ|Méng talks(モントークス)

麦わらを素材につくられるフィンランドの伝統的な装飾品ヒンメリ。精巧にして緻密なMéng talksのヒンメリは、フィンランドの著名なヒンメリ作家であるエイヤ・コスキらの影響を受けながらも従来のヒンメリの概念にとらわれることなく、風に揺れる姿や光を通して映る影の美しさなど自然崇拝への想いを込めて製作されています。

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白樺細工:Juli(ユーリ)

白樺細工|Juli(ユーリ)

白樺の樹皮をていねいに編み込んでつくる白樺細工は、北欧を代表する伝統工芸です。1999年から北海道で製作をつづけるJuliの白樺細工は、樹皮の採集にはじまるすべての工程を一人で手掛けることで日本の白樺の可能性を開拓し、その作品を通して木の物語を伝え続けています。


伝統を継ぐ 物語を紡ぐ ─ LAPUAN KANKURITのKEHRÄ(ケヘラ)シリーズ

Lapuan Kankurit
左/KEHRÄ bag(white-linen)linen-cotton 28☓33cm 右/KEHRÄ pouch(white-linen)linen-cotton 28☓22cm

「ラプアの織り手たち」という名前をもつブランド「ラプアン カンクリ(LAPUAN KANKURIT)」は、フィンランドの西部に位置する小さな町ラプアで4世代に渡りテキスタイルを生業としてきたエスコ・ヒェルトのファミリーから誕生しました。時代が移り、従業員の数は増えましたが、ラプアン カンクリではいまもラプアにある小さな工場での生産にこだわります。それは、切れやすい麻の糸を使い時間をかけて丁寧に織り上げることがラプアン カンクリの商品には必要とされ、大量生産には不向きだからです。ここにも、譲ることのできない伝統の継承という物語があります。

ラプアン カンクリ 表参道とオンラインショップでは、この「Taito Kauppa/フィンランドの工芸」開催にあわせて、フィンランド工芸の伝統を「紡ぐ」「継承する」という意味合いから「糸巻き」という意味の KEHRÄ シリーズのアイテムを限定販売します。テーブルクロス、テーブルランナー、ナプキンに、今年は新たにバッグとポーチが加わりました。また、白樺柄で人気のKOIVU(コイヴ)バッグに新色のブラウンが登場します。

Lapuan Kankurit
KOIVU bag(white-brown)linen-cotton 28☓33cm

伝統を継承し、紡がれてゆく物語。北欧の自然の恵みを受けて、人から人へ、ときには国境さえも越えて受け継がれてきたフィンランドの工芸作品がもつ深さと広がりを、夏至祭シーズンのラプアン カンクリ 表参道でぜひ直に触れてみるのはいかがですか。

Lapuan Kankurit
Taito Kauppa/フィンランドの工芸

会期:2021年6月25日(金)〜7月25日(日)
会場:LAPUAN KANKURIT 表参道
   東京都渋谷区神宮前5-13-12 1F
   OPEN 12:00〜19:00(※現在短縮営業中
定休:火曜日

オンラインショップ:
   https://lapuankankurit.jp/onlinestore/

text:iwama

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