Cafe ひなぎく 〜 あたたかいフィンランド料理
三重県松阪市にあるCafeひなぎくは、昨年10周年を迎えられたフィンランドの森のなかをイメージしたカフェ。オーナーの高山さんおひとりで営まれています。SNSをされていないので、いつもホームページを拝見していました。
しかし、ここでもまた自分の計画のずさんさが露呈してしまいました。まさかの雨、まさかの渋滞。なんと到着したのが、ほぼぴったり閉店時間だったのです。。。

意を決して、お店にはいると「もう閉店の時間ですが、買い物だけでしたら」と、初対面の高山さん(メールではやりとりさせていただいたことがありました)。お客さんがまだいらっしゃったにもかかわらず、「東京から来ました、Moiの原田といいます」と。いまおもうと閉店時間にとつぜんやってきて、ほんとうに失礼なのですが、いきおいあまって「お話をきかせてくれませんか」とお願いしていました。

もともとフィンランドが大好きだったという高山さんは、調理師学校を卒業したあと、日本料理の世界へ。そして、いつか自分のお店をもちたいと10年間おもいつづけていらしたそうです。現地フィンランドで家庭料理を学ばれたり、カフェで経験をつまれたりと、さまざまな準備をされてきました。「オープンされるまでの10年ずっとあきらめずにそのおもいを持続されてきたことはほんとうにすごいですね」と問いかけると、それまで考えもしなかったかのように「なるほどそういえば、そうかもしれません、笑」と高山さん。

店名は、高山さんがずっと好きだったという1960年代のチェコ映画『ひなぎく|Sedmikrasky』から。自由奔放な姉妹、ふたりのマリエが主人公のコメディ。いまおもうとこの状況こそコメディだったかのようにも感じます。あたたかく迎えていただいたことで、普段ならありえないほどしゃべりすぎてしまいました(高山さんには明日の仕込みがあるのです)。

さらにずうずうしく、おもいかえしても顔から火がでてしまいそうなのですが、食事までいただいてしまいました。サーモンスープとミートボール、天然酵母を使った自家製パン。「あたたかいものをおいしく食べてもらいたいといつもおもっています」という高山さん。これほど食材や味にこだわりのあるフィンランド料理を食べられるカフェであることを近隣の方たちはご存知なのでしょうか。とても貴重なお店だとおもいます。足をのばしてでも、ぜひいちど訪れてみてほしいです。

とはいえ、ホワイトデーには男の子たちがシナモンロールを求めて、たくさんお店にやってきたそうです。シナモンロールをもらえたらぜったいうれしいはず、すごくいいアイデアだと感心してしまいました。どうか、そのおいしさに女の子たちはだまされませんように(映画『ひなぎく』みたいに、いつだって翻弄されるのは男の子たちなのかもしれませんが、笑)。そうして若い子たちにも愛されているお店なのだなとおもいました。今度来るときにはかならず約束(予約)をして、シナモンロールをいただきにきます。
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以上、東海地方フィンランドめぐりをおとどけしました。今回の旅でお会いできたみなさんには感謝しかありません。またこの記事を読んで、それぞれの場所の魅力が伝わったなら、そしていつか行ってみたいとおもってもらえたなら、これほどうれしいことはありません。こうしてフィンランドの輪をつないでいくことがMoiの存在理由だと信じて、たくさんの方々のご協力を得ながらこれまでやってきました。どうもありがとうございました。
text + photo : harada