今年はメッツァビレッジでも開催 キーワードは「静」なる音
フィンランドからのアーティストらをゲストに迎え、飯能市のメッツァビレッジ内に新たにオープンし た「Hygge Terrace|ヒュッゲ テラス」で10月2日(日)開催される「JUHLA FESTIVAL 2022 モリノオト」。
ここでは、「静なる音」を楽しむユニークなこの音楽フェスの詳細にくわえ、イベントの主催者で、最 近フィンランド好きのあいだでもよく耳にする谷根千の Juhla tokyo(ユフラ トーキョー)についても紹介していきます。
フィンランドと谷根千 Juhla tokyoのふたつの顔
都内でフィンランドの気分を味わいたい。そんなとき、まっさきに思い出される候補地のひとつが文京区千駄木にある Juhla tokyo だ。
場所は、神社仏閣が点在する谷根千の住宅街。最寄り駅は地下鉄の「本駒込」。
そんな閑静なエリアにたたずむ Juhla tokyo だが、じつはかならずしも北欧フィンランドをコンセプトの軸に据えたお店というわけではない。にもかかわらず、そこはフィンランドのどこかの街のカハヴィラ(喫茶店)にいるかのような心持ちで過ごすことができるとっておきの場所になっている。
理由のひとつは、不定期ながらしばしばメニューに並ぶシナモンロールやブルーベリーパイ、カレリア風パイといったフィンランドの本格的なサイドメニュー。
朝、店で焼いた Maijan pullat のシナモンロールを目当てに遠方から訪れる熱心なフィンランド好きも少なくない。
また O-moro music from Finland, Estonia がコーディネートするCDやレコードの販売スペースも現地のカルチャーをリアルタイムで感じさせる特別な空間だ。
さらに Juhla tokyo を語る上で欠かすことができないのは、地元に根ざしたコミュニティスペースとしての顔。
昼はコーヒー、夜はアルコールと、近所の人びとがふらりと立ち寄るそこは街場のサードプレイスであると同時に、店内では随時さまざまなワークショップやイベントが開催され人びとの出会いの場、そして文化の発信基地にもなっているのだ。
そして、そうした日々の活動の、いわば「答え合わせ」のようなイベントとして開催されてきたのが今回5回目を迎える「JUHLA FESTIVAL(以下、ユフラフェス)」である。
森・寺・音 一人でもあるがままに楽しめる音楽フェス
ところで、音楽フェスというとたいがいの人が想像するのは、巨大なステージに熱狂的なオーディエンスが密集し一体化している姿かもしれない。
しかし、ユフラフェスがめざすのはまったく対照的な音楽体験である。すなわち「静なる音」。言うまでもなく、それは「森」と「寺」、「フィンランド」と「谷根千」をつなぐ共通のキーワードでもある。
音の向こうに静寂を、静寂の内に音を聴くこと。それがユフラフェスを満喫するひとつの流儀である。言うなれば、「おひとり様」歓迎の音楽フェス。
たとえ一人でも退屈しない。いや、むしろ一人だからこそ楽しむことができるのがユフラフェスのユニークさであり、サウナや森歩きなどそれはどこか北欧の人たちが好むアクティビティにも通じている。
そんなフェスだから、気のおけない仲間はもちろん家族連れでも安心してなごむことができるはず。
丘から湖をのぞむ話題のNEWスポットにこだまする「モリノオ ト」
過去4回、Juhla tokyo と同じ千駄木エリアに位置する臨済宗妙心寺派 白華山養源寺の本堂および境内 を中心に開催されてきたユフラフェス。お寺×音楽フェスという組み合わせが、いかにも地元密着型の Juhla tokyo らしい。
それが今回は、いつもの谷根千にくわえて、初めて埼玉県飯能市のメッツァビレッジでも開催される。養源寺でのイベントが「テラノオト」なら、こちらはもちろん「モリノオト」。
出演は、フィンランドの自然に根ざしたヒーリングミュージックで注目されるフィンランド出身の作曲 家/プロデューサー/アーティスト GEA。
そして、ノルウェーの伝統楽器ハーディングフェレ奏者 酒井絵美とアイリッシュハープ奏者 梅田千晶のデュオや5años(シンコアーニョス)、さらにはギターの浅葉裕文を中心としたクアルテットなどエレクトロ、ワールド、ジャズといったさまざまなフィールドで活躍する音楽家たち。
日本を代表するDJのひとりで、ユッカ・エスコラやティモ・ラッシーといったフィンランドのミュージシャンたちからもリスペクトされる須永辰緒が登場するのも見逃せない。
会場は、この夏ムーミンバレーパークに隣接するメッツァビレッジ内にオープンしたばかりの新エリア 「Hygge Terrace|ヒュッゲ テラス」。
野外のステージで演奏される音楽に、湖水をわたる風や木々のざわめき、鳥のさえずりがミックスされ、その日その時その場所でしか感じることのできない鮮やかな印象をあたえてくれるにちがいない。
無料オンライン生配信と10月22日開催「テラノオト」
当日は Juhla tokyo のYouTubeチャンネルにて無料オンライン生配信も予定されており、ライブの様子 など視聴することが可能。
▶ https://youtu.be/g9eEEhhhBYI
また、10月22日(日)には千駄木の白華山 養源寺を会場に「JUHLA FESTIVAL 2022 テラノオト」 も開催される。
こちらは本堂中央に設置されたグランドピアノによりフィンランド・ジャズ界を牽引するピアニスト/キーボード奏者/作曲家 カリ・イコネンらピアニスト中心のライブが楽しめるほか、境内では近隣の店舗による出店やワークショップなどにぎやかな趣向も予定されており「モリノオト」とはまた異なる雰 囲気を味わうことができそうだ。
湖を眺め、森を散策し、自然の息吹きを感じながら心地よい音楽に包まれる「JUHLA FESTIVAL 2022 モリノオト」。身も心もほぐれる秋の一日をぜひ現地で体感してみたい。
text : Iwama
開催概要
JUHLA FESTIVAL 2022 モリトテラノオト~ モリノオト
日時 2022年10月2日(日) 13時~19時
会場 メッツァビレッジ
Hygge Terrace/特設ステージ
住所 埼玉県飯能市宮沢327-6
チケット料金 ¥4,200
(モリノオト・テラノオトどちらか一日)
予約方法 eplusにて販売中
https://eplus.jp/sf/search? block=true&keyword=JUHLA+FESTIVA
※ 両日の通しチケット、また文京区民、飯能市民には割引あり
主催 LiL(Juhla tokyo)
https://linktr.ee/juhlafestival