Kalevala 〜 夏至の夜の魔法

2022年、創立85周年を迎えたフィンランドのジュエリーブランド、Kalevala(カレワラ)。 6月1日から4日まで下北沢の小田急線線路跡地にできた商業施設reloadにて、ポップアップショップをオープンしました。今回は初日に開催された新シリーズMidsummer Night Rose発表イベントの模様と合わせて、Kalevalaについてご紹介します。

reload エントランスホール

まずフィンランドに興味のある方にとって「カレワラ」と聞いて最初に思い出すのは、フィンランドの民族叙事詩のことかもしれません。民間伝承や説話を収集・編纂した「カレワラ」はフィンランドの人々やその文化にとって礎のような位置を占めています。

その名の通りKalevalaは、古代の装飾品をモチーフとして伝統を感じさせるジュエリーコレクションを展開し、本国ではKalevala Koruの名でよく知られてきました。

ビョルン・ヴェクストロム作のPlanetaariset laaksot 映画「スターウォーズ」のレイア姫が身につけた

2005年にデザイナーのビョルン・ヴェクストロムを擁し、国際的に高い評価を得ていたジュエリーカンパニー「ラッポニア」を統合したKalevala。そのデザインを受け継ぎ、「未来」というもうひとつの方向性を得ました。近年ではháloやJuslin-Maunulaといったデザインユニットを起用し、新たなファンを獲得しています。

Midsummer Night Rose シリーズ

そこで今回Kalevalaから初めて紹介されたのが、Midsummer Night Roseシリーズ。フィンランドのファッションデザイナー、アンニ・ルートゥ(Anni Ruuth)が北欧の神秘的な白夜をイメージしてデザインした最新作です。

Midsummer Night Roseシリーズを紹介するKalevalaのサッラさん

そのモチーフは、アンニさんのおばあさんの庭に咲いていたバーネットローズ。ちょうど今頃の季節にフィンランドでみられる素朴な原種系の白バラとのことです。ヴィンテージブロンズという落ち着いた色と相まって、たのしかったいつかの思い出がジュエリーというかたちで表現されているようにも感じました。

7種類の花を摘んでおまじないを

夕方から始まった発表イベントの会場には、白を基調としたさまざまな花々が用意されていました。フィンランドの伝統的な夏至のおまじないにならって花束をつくります。そのおまじないとは、夏至の前夜、7種類の花を枕の下に入れて眠ると、夢のなかに将来のフィアンセが現れるというもの。

アンニ・ルートゥがデザインしたドレスを着たシニさんとサッラさん

来場されていたみなさんも思い思いに(もしかするとちょっと真剣に?)花を摘み、まるで少女に戻ったかのようにとても楽しそうでした。Kalevalaスタッフのシニさんからは「男性でも大丈夫ですよ、ぜひやってみてください」とおすすめされました。

風に揺れるスクリーンに流れるような映像

また会場で特に目を引いたのが無数のストリングでできたスクリーン。そこには木漏れ日の森や光り輝く湖など、フィンランドで撮られたばかりの自然の風景が映し出されていました。映像を見ているだけでも、フィンランドの人たちにとって、やはり夏は魔法のような季節なのだと思いました。

reloadでのポップアップは4日まで。新シリーズMidsummer Night Roseは、オンラインショップでもご覧になれます。フィンランドの美しい夏に想いをはせながら、Kalevalaの夏至の夜の魔法を感じてみてはいかがでしょうか。

▶︎ Kalevala|公式オンラインショップ

text + photo : harada