なにを言ってもアツイので、絶対にアツイという言葉を使うのはやめようと思っていました。ですが、つい、うっかり、最初のひとことを──
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Moi!フィンランドをもっと好きになる70回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。
- フィン・ユールに見るアアルトの凄さ
- 70回目のレポートと500語目のフィンランド語講座
- イェンニ・トゥオミネン『渋谷区猿楽町、フィンランドの森。』
- ブルーベリーケーキとフィンランドのかき氷?
フィン・ユールに見るアアルトの凄さ
今週は「フィン活」ならぬ「デン活」してきたという岩間さん。はてさて「デン活」とは?
現在、東京都美術館で開催中の展覧会『フィン・ユールとデンマークの椅子』。岩間さんが元々、北欧に興味を持ったのは、フィン・ユールの「No.45」という椅子がきっかけだったそうです。
フィン・ユールは、1912年コペンハーゲン生まれのデザイナー/建築家です。25歳の時に家具展示会に初出品し、1950年代にはアメリカへと活動の場を広げていきました。ハンス・J・ウェグナーやアルネ・ヤコブセン、ポール・ヘニングセンらと共にデンマーク家具の黄金時代を支えたデザイナーの一人です。
北欧家具のうち「やっぱり椅子はデンマークだよね」という方が多いのではないかと岩間さん。
展示は、以下の3部構成。
・第一章「デンマークの椅子」
・第二章「フィン・ユールの世界」
・第三章「デンマークデザインを体験する」
2022.7.23-10.9
東京都美術館ギャラリーA・B・C
第一章では、デンマークデザインの特徴や歴史を紹介。第二章では美しく、優美で、芸術的な椅子をデザインしたフィン・ユールをフィーチャー。岩間さんも、彼の手がけた建築やインテリアデザインなどについて改めて知ることができたそうです。第三章では、実際にそれらデンマークのさまざまな椅子に座ることができます。
そうして見ていくうち、フィン・ユールの椅子デザインとインテリアデザイン(SAS機内なども手がけている)に統一性があまり感じられなかったと岩間さん。その点、アルヴァ・アアルトは、建築から、椅子や照明、ドアの取手に至るまで、アアルトらしさというものを感じることができるので凄いなと思ったそうです。
もしかしたら、フィン・ユールは外部から発注された仕事が多かったためかもしれませんね、とミホコさん。ちなみに展示されている椅子については、以前ご紹介した北海道東川町の織田コレクションが協力しているそうです。
イ:というわけで「デン活」というのは「デンマーク活動」のことでした。
ユ:フィン・ユールだからそのまま「フィン活」でもいいかもしれませんね、笑。
ハ:あー、そうですね。
イ:それでは「デン活」のことを、一瞬「おでん」の活動だと思ったというミホコさんにバトンタッチします、
70回目のレポートと500語目のフィンランド語講座
今回で70回を迎えたclubhouse配信。レポートも70回目となります。そんな中、昨年の今頃はどんな話題を話していたのだろうと、これまでのレポートを読み返していたというミホコさん。
そこにあったのは「北極地点通過証」の話題。まさか再び「北極地点通過証」が登場する事態になるとは思っていなかったと。
ハ:今はまたもらえるようになったんですよね?
ミ:もらえなかったという話も聞きますね。南ルートの場合もあったりしますし。
ユ:尋ねたらもらえた、というケースもあるそうですよ!
読んでもらえてとってもうれしく思ったので、今までのclubhouseレポートも「キーワード検索」できるように設定しました。展覧会名や本の題名、あの時どんなことを話していたかなと、ぜひキーワードで探して見てください。
そしてもうひとつの話題が、ミホコさんがマトカトリで開講されている「フィンランド語必須単語持久走1000」というフィンランド語講座について、このたび500語に達成するそうです。
「最近の単語は、形容詞が多くなってきて、固有名詞と違い意味が1対1ではないんですね。シチュエーションによって意味の幅があるので、そういったところを辞書を見ながら学んでいきます」とミホコさん。
フィンランド語の単語の意味や使い方、反対語や派生語などを学ぶことができます。まず辞書に立ち返って確かめながら進むので、自主学習する際のヒントにもなる講座だと思います。以前ミホコさんの講座についてご紹介した記事もぜひご覧ください。
▶︎ フィンランド好きによるフィンランド好きのためのフィンランド語講座
イェンニ・トゥオミネン『渋谷区猿楽町、フィンランドの森。』
今週、フィンランドのアーティスト/デザイナー、イェンニ・トゥオミネンの個展を見てきました。場所はギャラリー「のこぎり」。渋谷と代官山の間の住宅街にある小さなビルの2階にあるギャラリーです。
扉を開けて中に入ると白い壁一面からいくつもの角材が飛び出ていました。その上に、イェンニさんの小さな陶製フィギュアが数えきれないくらいたくさん載せられていました。
イェンニさんについて全く知識がなかったため、どうやってこれらたくさんの作品を見ていこうかと考えたとき、岩間さんの「ひとつ持って帰るとしたらどれにするか」作戦を決行することにしました。
配信では、その時に自分が選んだ作品をレポートで発表しますと言いましたが、後ほどMoiのInstagramで公開します。それほど引っぱることでもないのですが、笑。会場で感じた「フィンランドの森」についても。
そしてなんとこの日は、ユカさんも会場を訪れていました。ユカさんは以前からイェンニさんのことをご存知で、いつか作品を手にできたらいいなと考えていたそうです。
ギャラリーを運営する「トンカチ」のWebサイトにイェンニ・トゥオミネンのインタビュー記事を見つけたので、ご興味のある方はぜひ。
ハ:猫とか、鳥とか、フクロウとか、うさぎ、馬とか、いろんな動物のフィギュアがたくさんありまして。
ミ:今回はフィギュアが多いんですね、それはどのくらいの大きさ?
ユ:手に乗るくらい、8cmくらいでしょうか。小さな陶板も展示されていましたが、そちらは15cmくらいかな。
ブルーベリーケーキとフィンランドのかき氷?
イェンニさんの展示の後、ユカさんは表参道のHyvää Matkaa!へ。そこでジーンズをリサイクルしたフィンレイソンのタオルを見つけました。
ユカさんは、フィンレンソンの本国アカウントが、昨年履かなくなったジーンズを募集している投稿を見かけていて、気になっていたそうです。回収したジーンズを繊維に戻してから、タオルにしたもので、まったく染め直したりしていないとか。
そしてHyvää Matkaa!でユカさんがいただいたのが、スタッフのノーラさんのお家のレシピによるブルーベリーケーキ。普段食べるよりもブルーベリーは酸っぱめ、バニラソースがかかっていて、フィンランドの味を思い出したとユカさん。8月30日までは毎日いただけるようですので、ぜひお店へお出かけください。
その次に向かったのが、イッタラ表参道カフェ。こちらでは、大きな大きなかき氷を!
ユ:この夏、初のかき氷でした。とても大きくて、途中でお店の外に出てあたたまったりしながら完食しました。
ミ:フィンランド感はありましたか?
ユ:うーん、フィンランド感、、。いちごチーズケーキと抹茶白玉の味がありますよ。
ハ:イッタラの器でいただくところがフィンランドでは?!
──「アツイですね」まったく、なんてこった!というわけで、今月の司会は自分が担当しました。最後のアンケートでもミホコさんに助け舟を出していただきました。「フィン・ユールの話題にありましたが、『やっぱり椅子はフィンランドだよね』という方は挙手を!」
text : harada
#70|Oh What A Shame – Roy Wood