あたたかいスープを飲みたくなる季節になりました。お鍋もいいですね。フィンランドではやはりサーモンスープ(Lohikeitto)でしょうか。というわけで作ってみました具沢山のサーモンスープ ──
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Moi!フィンランドをもっと好きになる35回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。
+ aamukahvi
+ ヨーロッパ文芸フェスティバル
+ サーモンスープ
+ WE JAZZ 2021
+ ヘルシンキ 生活の練習
+ フィーカの時間&ランミンヨウル
+ フィンランドからの贈り物
+ 踊る地平線
+ クリスマスカード
aamukahvi
まず今回は、Moiのサークル nuotio|takibi で土曜日朝9時〜10時に開催した「aamukahvi」の話題から。aamuは朝、kahviはコーヒー、というわけで、コーヒーを片手に朝のひとときを一緒に過ごしましょうという会です。命名はゆかさん。ZOOMを使ったオンラインで行いました。みほこさん、ゆかさんにもお声がけして参加していただきました。
サークルのみなさんの近況や初めてフィンランドに興味をもったきっかけ(本当にそれぞれなのでおもしろい)、旅をするならどの時期が良いか、「フィンランド好きは変」という名言(迷言、笑)など、いろいろなお話を聞くことができました。
▶︎ nuotio|takibi〜フィンランドをもっと好きになる
岩間さんが云っていたように普段サークルでは文字だけのコミュニケーションなので、今回のように顔が見えて声が聞こえるというだけで、より距離が近く感じられました。今後も定期的に開催できればと考えていますので、ぜひサークルにもご参加いただければと思います。
ヨーロッパ文芸フェスティバル
そして今週行われた「ヨーロッパ文芸フェスティバル2021」をオンライン視聴したというゆかさん。フィンランド人作家サミ・ヒルヴォのトーク内容はこれまでの4作品の執筆秘話など。日本で暮らしていたこともあるというサミさんは全編日本語でお話しされていました。その内容もおもしろかったので翻訳が出たら読んでみたいとゆかさんは言っていました。
またトークの後半では『Lajityypillistä käyttäytymistä (種特異的行動)』をフィンランド語で朗読。ガイドとして用意されていた日本語訳のテキストは、おそらくご自身で訳されたものでしょうとみほこさん。
クロージング イベントでは第1部に池澤夏樹の講演、第2部にミア・カンキマキ(『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』の著者)のインタビューがありました。ミアさんの次回作も日本を題材にされているそうなので楽しみです。
岩間さんも話していましたが、自分も池澤さんの話がとても興味深かったです。文学から世界の図がみえてくる。世界文学の定義は翻訳によって相互に読める文学であること。翻訳は創作と同じくらいの価値があり再創造といえる。などなど。アーカイブも観れますのでぜひ!
▶︎ トーク:サミ・ヒルヴォ
▶︎ クロージング イベント:池澤夏樹/ミア・カンキマキ
サーモンスープ
もう一つ nuotio|takibi 内の企画「はじめてのフィンランド料理」としてサーモンスープを作りました。フィンランド語のレシピを使って料理して、その出来栄えを判定してもらおうというものです。ちなみにサーモンスープは一度も食べたことがありません。
そのレシピに「本場のライ麦パンと一緒にお召し上がりください」と書いてあったので、本場のライ麦パンといえば、やはり・・・と鎌倉のライ麦ハウスベーカリーへ行ってきました!
ほかのお客さんのいない時を見計らって、ラッパライネンご夫妻にご挨拶。サーモンスープに合うライ麦パンやオープンサンドイッチの作り方を教えていただきました。お忙しいところありがとうございました!
実際の料理やその行程についてはこれからサークルに記事を書きます。岩間さんからは努力賞として五つ星をいただきました。サーモンスープを携えてキッチンカーで全国の北欧市を行脚する計画は果たして実現するでしょうか?笑。
WE JAZZ 2021
現在ヘルシンキの各会場で行われている「WE JAZZ 2021」という音楽イベント。そのオープニングとして日本時間27日早朝4時から行われたティモ・ラッシー・トリオのストリーミング・ライブを視聴しました。aamukahviでぼんやりしていたのはあまり寝ていなかったからです(すみません、笑)。
演奏された曲は彼らがリリースしたばかりの『トリオ』というアルバムから。こちらのアルバムもとてもおすすめです。
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ヘルシンキ 生活の練習
次は、岩間さんの報告。いま読まれている朴沙羅著『ヘルシンキ 生活の練習』(筑摩書房)を紹介してくれました。それまでの暮らしに息苦しさを感じていたという朴さんが二人の子どもと一緒にヘルシンキでの生活をはじめた記録。
ひとつの正しいフィンランドというものがあるわけじゃなく、いろいろな視点から見つめることが大切だと常々考えているという岩間さん。手放しでフィンランドをありがたがるというのではなく、自分の暮らしに取り入れたり新たな視点を得ることができるといいですね。
フィーカの時間&ランミンヨウル
ここで岩間さんからお知らせです。毎回北欧にまつわる方をゲストに迎えて配信されているアンドフィーカのYouTube番組「カフェトーク フィーカの時間」に岩間さんが出演します。公開予定は12月3日(金)15:00より、どうぞお見逃しなく。
そして今年も谷中ギャラリーTENにて「Lämmin Joulu 2021 フィンランドのあたたかいクリスマス」が開催されます。アクセサリーやフェルト、プリントアートなどの作品の展示販売やワークショップがあります。会期は11月30日(火)〜12月5日(日)、ぜひお出かけください。
フィンランドからの贈り物
最後はみほこさん。銀座三越7階で行われている「フィンランドからの贈り物 佐藤千香子・佐藤千織2人展」について。以前より千織さんとお知り合いだったというみほこさんは千香子さんとは会場で初めてお話しされたそうです。
フェルト作家の千香子さんはアーティスト・レジデンスで3回ほどフィンランドを訪れたことがあり、現地ではキノコで染色することや羊を育てるところから始まる羊毛との付き合い方など、様々な体験をされたそうです。会期は今月30日(火)まで。
踊る地平線
フィンランドが出てくる本として岩間さんが紹介していた『踊る地平線』(谷譲次著/岩波文庫)を読んだというみほこさん。戦前の昭和3年頃のヨーロッパを舞台とした旅行記です。
現在とはまた違ったフィンランドの様子が描かれているそうです。みほこさんは文中に出てくるサイマー湖周辺も今よりずっと木々が多かったのではないかと言っていました。
クリスマスカード
いよいよホリデーシーズンに入ったフィンランドに向けてクリスマスカードを贈ったというみほこさん。届いたクリスマスカードはみなさん飾って楽しまれるそうです。そういう楽しみ方もあるのかと感心してしまいました。
日本の図柄のカードや切手もさすがみほこさん!(フィンランドの方は「たい焼き」わかるのでしょうか?)
── 出来不出来関係なく誰かを巻き込んで新しいことに挑戦してみるのはなかなか楽しいものだなあと思いました。今年はクリスマスカードを贈ってみましょうか。みなさんもぜひ!それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。
text : harada
#035|Greetings To The New Brunette – Billy Bragg