12月ですね。店内の「kortti」にもデザイン性の高いクリスマスカードが各種展開されています(年賀状、お年玉袋もすでに少し並んでおります)。ぜひご覧下さい。
なお、年末年始の営業ですが、
年内は31日[水]の大晦日まで営業します(18時までの予定)。
年始はすこしのんびりさせていただき、9日[金]から通常営業とさせていただきます。
毎年12月のカフェ営業はつらいものがあるのですが、その分のんびり過ごしていただくことができますので、どうぞ元気な顔を見せるつもりで遊びにいらしていただければと思います。
みなさまのご来店、心よりお待ち申し上げております。
スタッフと連れだって、クリスマスイルミネーションもにぎやかな「舞浜」へと行ってきた。先日、このブログでも紹介したニクラス・ウィンター&ユッカ・エスコラwith 新澤健一郎トリオのライブがクラブ・イクスピアリであったのだ。
いやあ、楽しかった!聴きながら、とてもハッピーな気分だった。
演奏はニクラス・ウィンターの楽曲を中心に、ユッカ・エスコラの楽曲、さらに新澤さんとドラムスの大槻さんの楽曲もまじえておこなわれたのだが、ニクラスの曲は透明感があってメロディーも親しみやすい。娘さんのために書いたという「For Sofia」なんてとてもメランコリックな佳曲で、ビル・エヴァンスが姪っ子のために書いた「Waltz For Debby」をちょっと思い出した。長身のスキンヘッズというゴツいルックスとは裏腹に(失礼)、きっとナイーヴな精神の持ち主なのだろう。いっぽう、ユッカの曲はクールで洗練されている。
新澤さんの曲はその昔、ヨーロピアンジャズの世界にあこがれてつくったという「Quiet Leaves」。移ろうハーモニーがまるで幻灯を見ているかのような気分にさせてくれる美しい音楽。晩秋からいまごろにかけてのこの季節にまさにぴったりだ。バロック音楽とファンクを融合させてしまったという大槻KALTA英宣さんの「Bach-logy Shift」は、バロック音楽を改造車ばりにチューンナップしましたという感じの面白い曲で、叩きまくるというよりは、むしろ歌いまくるかのようなKALTAさんのドラムスが圧巻。
じつは、なにを隠そうぼくはジャズのライブを体験するのははじめてのことで、ふだん好きなアルバムをBGM的に流しっぱなしにしたりはするのだが、なんの知識もないところではたしてライブを心から楽しめるのだろうかと内心ちょっと不安でもあったのだ。ところが、実際のところはものすごく楽しかったわけで、その理由はどうやら新澤さん率いるトリオの演奏にあるということが途中でだんだんわかってきた。新澤さんのピアノとKALTAさんのドラムス、それに菊地成孔をはじめさまざまなアーティストと共演を重ねている鳥越啓介さんのベースのやりとりが、波長のあった友だち同士の気のおけない会話のようですごく楽しい気分にさせてくれたのである。それは丁々発止というよりは、むしろ絶妙なボケとツッコミの応酬のような・・・。。気楽に冗談を言ったり軽口を叩いたりするには、当然おたがいのあいだにそれなりの信頼関係がなければならないわけで(そうでなかったらすぐケンカになってしまう)、この三人のやりとりにはそんな固い信頼の上にあってはじめて可能になる「闊達さ」が感じられた。そしてそんなやりとりに誘われてニクラスのギターが、ユッカのトランペット(とフリューゲルホルン)が自由に花を添えてゆく。その意味で、今回は新澤健一郎トリオintroducingニクラス・ウィンター&ユッカ・エスコラと呼ぶのがふさわしく思えた一夜だった。なんだか、あしたからも頑張ろうって気分になってきた。
ところで、もともと新澤さんを紹介してくれたのは常連のT内サン(別名「アラビヤン」さん)で、三年前ぼくが「突発性難聴」を患ったとき、以前おなじ病気をやったことのある新澤さんがいろいろと親身になってアドバイスしてくれたのだった。その後、近くでライブがあるときなどちょくちょく顔を出してくださったりしていたにもかかわらずなかなかライブに足を運ぶ機会に恵まれず、ようやく今回はじめて生で演奏に接する機会をえたのだが、新澤さん、ほんとむちゃくちゃカッコよかったです!終演後ちらっと紹介してもらったニクラスとユッカもとても気さくなナイスガイ(?)で、「moi、moi」と連呼してくれたのはFCQ好きとしてはうれしかった。いろいろなことがさまざまに重なってこういう出会いを引き寄せてくれるのだから、なんだか世界は、やたらと面白い。
ちなみにユッカ・エスコラは、THE FIVE CORNERS QUINTETのライブのため来年1月にも来日するそうです。
いつだったか(三年くらい前?)、「メガネをかけたベン・ワット」なんて紹介の仕方をしたスウェーデンのシンガーソングライター、ヨハン・クリスター・シュッツ君(彼の万年青年風ルックスをみると、知り合いでもないのに「君づけ」したくなる)。
ブラジル・ミーツ・スウェーデン、なんて言ってもピンとこないかもしれないが、スウェーデンといえば六十年代からブラジルのミュージシャンとの交流が盛んだった国。であればこそ、こんなふうになんのてらいもなくボサノヴァを自分のスタイルとして消化してしまう若者が出てくるのも、いってみれば当然といえば当然の話である。
実際のところ、このヨハン君もべつにジョビンをカバーしているわけでもないし、ブラジル音楽のフォーマットをストイックに追い求めているというわけでもなく、ごくごく自然体で、まるで「道具」を選ぶようにボサノヴァやサンバを選びとっている、といった印象。良くも悪くも、こだわりがないのだ。そしてそのあたりがいかにも、ぼくに言わせれば「ブラジル・ミーツ・スウェーデン」的なのである。
そして、そのヨハン君の三枚目となるCD『C'est La Vie(セラヴィ)』がリリースされる。
じつは二枚目は聴いていないのだけれど、デビューアルバムのいかにもナイーヴな青年風といった感じはすっかり影をひそめ、よりたくましく変化しているのが印象的だ。それをひとことで、よりポップになった、と表現してもいい。思うに、「ポップ」とは強さの問題であって、それは真夏の太陽の光のようになんの疑いも生みえないような揺るぎなさのことでもある。ボサノヴァもサンバももはや関係なく、ただひたすら「自分の歌」へと近づこうとしているかにみえる。すべて英語だったデビュー盤に対し、このアルバムでは半数以上を母語であるスウェーデン語で歌っているあたりにも、やはりなにか確信めいた心境の変化のようなものを感じずにはいられないのである。
ところで、「表現者」ということを思うたび、ぼくはギリシャ神話に登場する「イカロス」のエピソードを思い出す。イカロスは、蝋で留めた羽であることを知りながら、それでも空の中ほどを飛んでいるのでは気が済まず、太陽をめざし高く高く飛翔して、遂には海へと真っ逆さまに落ちてしまうのだった。中ほどを飛んで満足しているような表現者の作品は、けっしてぼくらを満足させてはくれない。向こう見ずと言われながらも、より高みへと登りつめてゆくその姿にこそ表現の凄みを感じ、感動させられるからだ。
だからこそ、『C'est La Vie』に収録された「Jabuticaba」の呼吸の深い歌を聴きながら、ヨハン君、ちょっと楽しみになってきたなあ、とすっかりニヤけてしまったのだった。
ちなみに、そのヨハン君のアコースティック・ライブツアーが明日から東京、名古屋、大阪、姫路、そして神戸のカフェやレコードショップではじまります(火曜日がないっ・・・泣)。ボサ好きもスウェディッシュポップ好きも、とりあえず北欧フリークも、たくましく成長中のヨハン君のライブに接してみるのもよいのではないでしょうか?
コーヒーブレイクを意味するFIKAというスウェーデン語、近ごろ日本でもよく耳にするようになりました。コーヒーカップ一杯分のひとときがいかに一日のくらしを豊かなものに変えてくれるか、それをよく知っている北欧の人々のこころの豊かさを象徴することばかもしれません。そしてそんなFIKAの時間にぴったりなスウェーデンのジャズをあつめたコンピレーションCDが発売されます。
北欧ジャズ最前線というよりは、もっと気楽に、デニッシュやクッキーをつまみながらコーヒーや紅茶を囲んで聴きたいスウェーデンのシンガーやミュージシャンによるおだやかなジャズ、ボサノヴァ、それにおなじみのナンバーの数々が並んでいてぐっと親しみやすくなっています。そしてCDのブックレットには日本でFIKAを楽しむヒントになりそうなショップも紹介されています。そうです、そこでここmoiもご紹介いただいておりますので、よろしければ手にとってみてください。
気になる内容についてはまたあらためて紹介させていただきますが、とりあえず試聴などできるサイトをリンクしておきます。
十二月六日[土]は・・・
その一、フィンランドの九十一回目の「独立記念日」。
その二、moiの吉祥寺移転《一周年》記念日です。
というわけで、明日ご来店の上カフェをご利用いただいたお客様にはささやかなプレゼントをご用意しております(十分な数ご用意しておりますが、万が一品切れの際にはご容赦ください)。
みなさまのご来店、心よりお待ちしております!
徳島のアアルトコーヒーさんよりコーヒー豆が到着しました。
雑誌「LEE」のお取り寄せの絶品100でも取り上げられたりと、ここのところ人気爆発のアアルトコーヒーさん。先月渋谷のオルネ・ド・フォイユで行われた「COFFEE FESTIVAL 2008」でも大人気だったとか・・・。そのおかげか(?)前回納品分は土曜日の午後に入荷して、なんと日曜日の夕方には完売してしまいました。
というわけで、今回納品分も早めに売り切れてしまう可能性がありますので、ぜひお早めにお求め下さい(在庫がある場合は、お電話いただければお取り置きもさせていただきます)。
クリスマスを目前に控え、雑貨屋さんは一年でいちばん賑わう時期かもしれません。ポストカードショップ「kortti」でも、クリスマスカードや年賀状をお買い求めになるお客様がふえてきました。その反面、カフェの方はこの時期あまり忙しくないのですが、ぜひコーヒーを飲みながらクリスマスカードや年賀状を書くのにご利用いただきたいところです。
ところで、そんないまごろの季節にふさわしく雑誌『OZ magazine』1月号の特集も〈大好き!雑貨〉。じぶん使いはもちろん、プレゼント選びにも役立ちそうな雑貨や気の利いた雑貨屋さんがたくさん紹介されています。また、「くつろぎ気分にトリップ!雑貨カフェへ行こう」というページではmoiも取り上げていただいていますので、どこかでみかけたらぜひ手にとっていただければと思います。
えー、クリスマスに必要なものといえば、
おいしいコーヒー
── ですよね?
おいしいケーキは用意したのにおいしいコーヒーを忘れたっ!!!
ダメだ。ダメダメ。それじゃせっかくのクリスマスが台無し
── ですよね?
というわけで、
徳島のアアルトコーヒーさんからおいしいコーヒー豆、届いてます。
お早めにどうぞ!(在庫があればお取り置きも可能です)
年の瀬になると、「今年の10大ニュース」だとか「2008年のベスト○○」といったようなランキングをそこかしこで目にするようになる。
そこで、moiでもそういったランキングのたぐいをなにか真似てやってみたいと思ったのだが、そんな「事件」が10もあったかというとどうも記憶があやふやで、実際には5つ挙げるのもけっこう大変なんじゃないかという気がしてきた。むりやり10も挙げようとすれば、「店内にセミが飛び込んできたこと」や「中尾彬のような悠然とした足取りで店内にハトが入ってきたこと」、それに「ふと気づいたら店内にネコがいたこと」なども挙げなくてはならなくなる(←ぜんぶ事実。ここは「どうぶつ王国」か!)。
それならば、ことしmoiで耳にした名言(迷言?)の中から印象に残ったものを挙げてみようと思ったのだ。ちなみにmoiで名言(迷言?)を吐くのは基本的にスタッフのカ○イである(スタッフKにしとこうかと思ったのだが、いまmoiにはKがふたりいるので・・・これ、本人読んだら怒るだろうなぁ)。
まずは、これ。
「男子はみんなトッピング好き」
わからない。的を射ているのか射てないのか、さっぱりわからないのだ。ちなみにこの発言は、ぼくがなんでもかまわずコショウをふりかけている姿を見て飛び出したものなのだが、コショウにかぎらず、タバスコやら七味やら、たいがいの男子はきまってなにかトッピングしたがるというのが彼女の言い分である。実際そうなのか、それともたまたま彼女のまわりにそういう「カスタマイズ系男子」があつまっているのか、そのあたりのことは検討の余地があるかもしれない。いや、そうでもないか。
つぎはこれだ。
「すべてのジャムはおいしいですっ」
これも、「甘いもの番長」であるカ○イの発言。ジャムをすくってストレートでひとくち舐めた後、しばしの間があり、続いて出たのがこのセリフである。
「このジャムはおいしい」でも、「あのジャムはおいしかった」でもなくて、「すべてのジャムはおいしい」である。なんだ?そのジャムに対する「博愛精神」は?とついついツッコミたくなるのだが、そのいっぽうで「甘さ控えめ」なものに対してはひどく冷淡な態度をとるのもまたカ○イである。ちなみにその彼女によると、晩ご飯をつくるときよくつかう調味料は「スイートチリソース」だとか。やっぱりスイートなんだ・・・。
そして番外編。スタッフUが風邪を引いたとき、それを知った彼女の友人で、スウェーデン人の女の子がメールでよこした日本語のセリフ。
「困ったね、これ」
現場で厄介な事態に直面した配管工のおっさんがいかにも吐きそうなひとことであるが、実際のところはれっきとしたかわいいスウェーデンの女の子の発言。母国語だと、つい無意識のうちに話し言葉と書き言葉とを使い分けてしまっているものだが、「それは困りましたね」というよりは「困ったね、これ」というほうがより「参っちゃったな~」という感じがよく伝わる。できれば、ぜひ来年の「流行語大賞」へのノミネートも視野に入れたいところだ。そしてこうした名(迷)言のストックが365に達したら、moi謹製「日めくりカレンダー」を制作したいとかんがえているのだ。
moiでは、新規スタッフ(1名)を募集します。
コーヒーやカフェの仕事に興味のある方で、フィンランドや北欧が大好きな方、いっしょに働いてみませんか?応募を希望される方、関心をお持ちの方は下記のメールアドレス、もしくはお電話(火曜日以外の営業時間中)にてご連絡をお願い致します。
◇勤務地 吉祥寺(JR、京王「吉祥寺」駅より徒歩7分)
◇仕事内容 ホール、キッチン(かんたんな調理を含む)等のカフェ業務全般、物販およびイベント補助など
特に、コーヒー好きで、コーヒーを淹れることに関心のある方歓迎
◇勤務時間 10時~22時 シフト制
土日祝日を含む週4日、一日4~6時間程度入れる方を優遇します
◇応募資格 経験不問ですが、責任感のある方を希望します
学生不可
受付は終了させていただきました。どうもありがとうございました。
年末といえば「第九」。
べつにそんな習慣、持ち合わせているわけではないのだが、最近はなかなか行きたいライブにも行けないのでせめて年末くらいはと、すみだトリフォニーホールまで「第九」を聴きにいってきた。
指揮者の広上淳一と新日本フィルの組み合わせによる「第九」は以前にもいちど聴いている。そのときの演奏は作曲家マーラーによる編曲版での日本初演というちょっと風変わりなもので、クリムトの『接吻』ばりにキンキラキンの「第九」をここぞとばかり広上がブンブン腕を振り回し、指揮台の上でぴょんぴょん跳びはねながらオーケストラを煽りに煽り立てめちゃくちゃ面白かった(ちょっと調べたら一九九二年、なんと十六年も前の話だった)。
ことしの「第九」はふつうの「第九」。変な言い方だが。そして広上の指揮もここ何年かでだいぶ変わった。かつてのように力まかせにオーケストラをドライブするようなことはなくなり、あくまでも作品がもつ音楽の流れを大切にしつつ、同時に細部に彫琢をほどこしてゆく感じ。指揮のアクションも、(これでも)かなり控えめになった。
演奏の好みというのもまたコーヒーの味の好みといっしょで、いいとかわるいとか一概に言えるものではないけれど、広上の指揮ならできればべつの、もうちょっと音に厚みのあるオーケストラとの組み合わせで聴いてみたかったというのも正直ところ。広上淳一という指揮者は、思うに、このあいだのコロンバス交響楽団の音楽監督辞任をめぐる騒動からもわかるとおり、こっちがもどかしくなるほどに愚直なひとである(福山雅治のCM風に言えば「自分、不器用だな」といったところか)。指揮者というのは競馬の騎手とおなじで、よいウマに乗って勝ち星を重ねることで初めてその才能が正当に評価されるようなところがある、とぼくは信じている。その意味で、よいウマにありつくために器用に立ち回るということもまた(じぶんで音を出すことのできない)指揮者にとっては不可欠な才能のひとつなのかもしれない。じっさい、器用さで実力を上回るポストを得たようにさえみえる指揮者だっているのだ。だから、今後おそらく日本で広上の演奏に触れるチャンスは増えるだろうけれど、その才能を評価する者にとってはうれしいような悲しいような、ちょっと複雑な心境だったりするのである。
もし、オーケストラを生で聴いてみたいけれどどの演奏会に行ったらいいかわからないというひとがいたら、個人的には広上淳一がタクトをとるコンサートをぜひおすすめしたい。とりあえず、このブレンド絶対おすすめだから飲んでみて、というくらいのノリでおすすめしておこうと思う。
ムック、お店やろうよ!シリーズの第16弾『はじめてのこだわりカフェ オープンBOOK』に掲載されています。
第一章 人気カフェのヒミツが知りたい!
第二章 こだわり満載の自分流カフェを描こう!
第三章 お金と物件探しの悩み解決!
第四章 お店づくりのステップは、大→小で考える!
第五章 カフェの運営方法を知って、オープンを迎えよう!
というのがこちらの本の目次。いつか自分らしいカフェを開きたいと考えているひとはもちろん、いまお店をやっているひとにとっても、あらためていまのスタイルを再点検する上で参考になるかもしれません。
お電話等でのお問い合わせが多くなってきたので、あらためて年末年始の営業についてご案内させていただきます。
年内は、31日まで営業します。ただし営業時間が18時まで(LO 17時30分)となりますのでお気をつけ下さい。ちなみに30日[火]は定休日となっております。
年始は、ちょっとゆっくりと9日[金]より始めさせていただきます。
年末も、そして年始も、スタッフ一同手ぐすねひいてお待ちしておりますので、吉祥寺でのお買い物がてらぜひぜひmoiへお立ち寄り下さい。
首都圏の各駅で無料配布されている情報紙「PASMOいいかも」2008冬号にて店内のポストカードショップ「kortti」をご紹介いただいています。
なお、紙面で紹介されているダーラナヘムスロイドのエコバッグですが、掲載後多くのお問い合わせをいただきおかげさまをもちまして完売いたしました。現地買い付け品につき今後の入荷スケジュールにつきましては未定です。ご了承下さい。
また、エコバッグのキャプションが「フィンランド製」となっておりますが、正しくは「スウェーデン製」となります。どうやら確認したところ、こちらの校正ミスだったようです。校正にはちょっと自信があっただけにショックです・・・。すいません。お詫びして訂正させていただきます。
さて、
ここのところ、さすがに年の瀬らしくだいぶ冷え込んできました。近所のネコも毎朝、シャッターを開ける音がするとどこからともなくやってきて、「腹減った~中に入れてくれ~」とドア越しに主張します。みなさまも、お身体に気をつけてどうかよい年末をお過ごしください。
スタッフとともに「おたのしみ会」。
でも、「おたのしみ会」というのは通称で、実態は「大そうじ」。ただ「大そうじ」と言うと、「この日はちょうど別のバイトが、、、」とか「今年はちょっと実家に帰ろうと思ってるので、、、」などと言い出されると困ると思い、セコい(弱気な、ともいう)店主の苦肉の策として「おたのしみ会やるから、、、で、ついでにサクっと掃除でもしとく?」と声をかけたのだった。
大そうじに励んだ後は、お待ちかねの「おたのしみ会」に突入。軽く持ち寄りで、などと言っていたにもかかわらず、フタを開ければ手作りのミートボールやらスープやら、予想をはるかに上回るごちそうが並ぶなかなかの豪華版。しかも、スタッフからはサプライズで移転一周年を記念したケーキのプレゼントまであって静かに感動的な年末の一コマであった。
このあいだのことだ。THE YOUNG GROUPのどしだ君から、彼らのあたらしいアルバム『14』のタイトルがもつ意味を教えてもらったのだった。
どしだ君いわく、「中2、14歳ってことですよ」とのこと。なるほどね。
たとえば音楽でいえば、それまでは親だったり兄弟だったり、ともだちだったりと誰かの影響で受け身で聴いてきたものを、自分の力で、レコード屋に行ったり、深夜のラジオから必死にエアチェックしたりして積極的にアプローチしお気に入りをみつけにゆく、そんな行動を自発的にとるようになるのがまさに中2、ちょうど14歳のころだと思うのだ。
ところでぼくが中2のころ夢中になっていたのは、佐野元春だった。彼が「アンジェリーナ」という曲をひっさげて颯爽とデビューしたとき、ぼくはちょうど14歳だったのだ。
いま、NHKの「青春ラジカセ」というウェブサイトで、その当時佐野元春がDJを担当していたFM番組『サウンドストリート』の音源を聞くことができる。毎回、週一回の放送を首を長くして待っていたものだ。そうしてリクエストカードもせっせと書いた。4回カードを読まれたというのはぼくのちょっとした自慢(うち一回は代打で登場した伊藤銀次)だが、いま三十代半ばから四十代はじめの音楽好きの男なら、きっとそれがいかにすごいことかわかってくれるんじゃないだろうか。
高校生になると、ライブにも足しげく通った。東京でやるほとんどすべてと、彼がアマチュア時代にライブをしていた「聖地」横浜でのライブは欠かさず足を運んだ。薄暗い会場に入ると、そこにはグレン・ミラーのビッグバンドジャズが流れている。PAから流れる「イン・ザ・ムード」の音が突然大きくなると客電が消え、パーマネントバンドであるThe Heartlandのメンバーが登場。
ライブのオープニングを飾るのはきまって「Welcome To The Heartland」。当日集まった聴衆にむかって、「ハートランドへようこそ さあ、今夜は一緒に踊り明かそう」と誘うナンバーだ。
Hey Hey Baby, Want You Dance With Me ?
いつもの友達も はじめてのヤツも
Tonight こんなに集まってくれて Thank You
Hey Hey Baby, Want You Dance With Me ?
かつて14歳だったぼくは、ときどき店に立ちながらときおりこの音楽を思い起こす瞬間がある。「いつもの友達も はじめてのヤツも」ひとつの同じ空間で、それぞれがくつろぎ楽しんで帰ってくれたらいいな、食い入るようにステージをみつめていた14歳のぼくみたいに。いかにも中2らしい考えではあるけれど、あのころ、同じライブを体験したヤツとならぼくはいまでもすぐにでも友達になれそうな気がするのだ。
さて、来年はどんな顔、顔、顔と会えるのだろう。2009年、いまから楽しみでしかたない。