#145 僕が知ってる君のこと

空がとても澄んでいて、冷たい風が吹いていて、誰かの笑い声が聞こえる ──

Moi!フィンランドをもっと好きになる145回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。


ユニクロ × マリメッコ

今年最初の司会、そして報告はミホコさんから。元日に登場したユニクロとマリメッコのコラボレーションアイテムを紹介してくれました。

大きな街ではなく近所のお店に行ってみたというミホコさん。部屋着として大きめサイズのフリースを手に入れました。また「おひとりさま、1パターン、ひとつまで」など制限もあり、サイズによっては売り切れのアイテムもあったとか。

配信中、「整理券を配っていました」「オンラインで買いました」「メンズはありませんでした」など、コメントもたくさんいただきました。みなさん注目されていたようです。

©︎mihoko-san

イ:マリメッコは人気がありますね。
ミ:女性用のほかには子ども用もありました。
イ:メンズは売れないのかもしれませんね。
ミ:パターンによっては男性でもいいと思いますよ。


映画『枯れ葉』のパンフレット

続いては岩間さんが、映画『枯れ葉』のパンフレットを読んでいて驚いたことを報告しました。映画の中で日本の曲が流れていたことに気づいた方もいると思いますが、その曲「竹田の子守唄」を歌っていた日本人歌手のインタビューが掲載されているそうです。

その歌手とは「篠原敏武」という人物。どこかの大物歌手かと思っていたら、カウリスマキの近所に住んでいるおじさんだったということ。自分も映画のエンドロールで「Toshitake Shinohara」の文字を見て、誰だろうと首を傾げていました。

篠原さんも1970年代にシベリア鉄道でフィンランドへ向かった人たちの一人で、元々は編集者だったそう。またCDも出していて、1992年作『ラヴィ・ド・ボエーム』のエンディングでは「雪の降るまちを」を歌っているようです。

イ:パンフレット売り切れになっているところもあったそうですが、おすすめです。
ミ:もういちど名前を教えてください。
イ:シノハラトシタケさんです。
ミ:たしか翻訳もされていますよね。
ハ:(レーナ・クルーン『ペリカンの冒険』、ペンッティ・キルスティラ『過去よさらば』、アルト=タピオ・パーシリンナ『魅惑の集団自殺』などがありました)


光のヘルシンキ/光のヨコハマ

もうひとつ岩間さんから、横浜で開催されていたライトアップイベント【イルミーヌ・ヨコハマ2023】の話題を。「照明デザインが、石井幹子さんと石井リーサ明理さんということで期待していたけれど、個人的にはカラフルすぎてすこし残念な感じだった」と岩間さん。

「石井幹子さんの照明デザインは、わりとシックでいろいろな色を使わず、建物やそれ自体の存在を浮き立たせているように感じてきました。さすがフィンランドで学んだ人だなぁと」

ミ:場所は、横浜のどの辺でしょうか?
イ:山下公園周辺ですね。そういえばこの時期ヘルシンキでもやっていますよね(Lux Helsinki)。
ミ:そうですね。
イ:お祭りという意味では派手派手しくせざるえないのかもしれませんけど。ヘルシンキでも、なにもないときのクリスマスのライトアップのほうがいいかなぁって。
ミ:そうかもしれませんね。

調べてみたところ、横浜では【イルミーヌ・ヨコハマ2023】、【ヨルノヨ2023】、【ヨコハマミライト】といろいろな場所でライトアップがあったみたいです。

▶︎ イルミーヌ・ヨコハマ2023(2023.12.1〜12.31)
▶︎ LUX HELSINKI(2024.1.3〜1.7)


一年前のTRANSIT

最後は自分からの質問!?です。「いまフィンランドへ行くとしたらどこへ行きたいですか?」

ミ:三国国境ですね。
ハ:ノルウェーとスウェーデンの。
イ:キルピスヤルヴィでしたっけ。
ミ:そうです。マスターは?
イ:ポルヴォーですね。
ミ:今ですか?
イ:雪景色の中の黄色い家とかね。ルーネベリタルトもそろそろ時期ですよね。
ミ:ポルヴォーでは1年中いただけますよ、笑。原田さんは?
ハ:行ってみたい場所がありすぎて、いっそのことどこにも行かなくていいかなと思うんですけれど、笑。カウリスマキの映画館《キノ・ライカ》へ行ってみたいです。

▶︎ Kino Laika

なぜ《キノ・ライカ》かというと、昨年出たフィンランド特集の『TRANSIT No.58』を読んでいたからでした。映画『枯れ葉』のウェブ記事(トークショーの模様、対談など)や《キノ・ライカ》の紹介記事などを読んだあとに、再び『TRANSIT』のカウリスマキのインタビュー記事を読み返してみると、もうすでにそこに映画に関するキーワードがいろいろと書かれていることがわかりました。

▶︎ TRANSIT 58号

ハ:とてもいい記事だなぁと改めて思いました。
ミ:『TRANSIT』出たの2022年の12月みたいですよ。
ハ:昨年かと思ってました、笑。ほとんど読んでいなかったんですが、これから読みます。


指揮者とCMと年賀状

いつもより言葉と言葉の間隔がのんびりとした今回の配信でした。正月モードといったらよいか。三人それぞれ思いついたことをつらつらと。

岩間さんは、サカリ・オラモなどフィンランドの指揮者事情を。
▶︎ 川崎定期演奏会|東京交響楽団

自分は、YouTubeで流れてきたフィンランド語のCMのことを。
▶︎ ALPS ALPINE|YouTube

ミホコさんはメタルバンド好きな方からもらった年賀状の話を。
▶︎ Kalmah / Suotana / Ethereal SinBeast In Black / Turmion Kätilöt?(近々来日予定のバンド)

ミ:今年注目のコンサートもありましたよね。
イ:サカリ・オラモね。フィンランドから若い指揮者がたくさん出てきますけど活躍の場は限られていますから。だからこその生きづらさみたいなものがあるかもしれませんね。

ハ:ALPS ALPINEという電機メーカーのCMが突然出てきたんです、フィンランド語で。
ミ:カウリスマキとかフィンランドのことばかり調べているからじゃないですか?

ミ:いろいろなフィンランド繋がりがあって。ヘビメタ好きな方からも。
イ:フィンランドまで追いかける方もいるくらいですからね。

配信後、なにもなくて本当に失礼しましたと反省する三人でした。とはいえ、今年もゆるやかな感じで続けていければとおもっています。


── だれもが皆それぞれ胸を痛めている今。苦しみや悲しみや怒りや不甲斐なさ。それを簡単に言葉になんてできないし、気持ちがわかるなんて到底言えない。癒すことも慰めることも助けることも、できることはなにひとつないかもしれないけれど、僕はそこに君がいることを知ってる。それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。

text : harada

#145|I Know You Well – Fountains of Wayne