#143 ありがとうの奇跡

それは感謝の言葉 ──

Moi!フィンランドをもっと好きになる143回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。


映画『枯れ葉』にみるフィンランド

今回はアキ・カウリスマキの最新作『枯れ葉』を観た岩間さんとミホコさん、それぞれの感想をお届けしました。まずは岩間さんから「まだご覧になっていない人もたくさんいるとおもうのでネタバレにならない程度に」。

岩間さんが初めてフィンランドを訪れたのは1999年、ユヴァスキュラの街でした。スーパーで買い物をしてレジに並んだところ、そこにはベルトコンベアが。どうしたらよいのかわからず、ぼんやりしていたという岩間さん。そこに一見こわそうなおばさまが近づいてきたそうです。

怒られるかなと思ったその瞬間、岩間さんのカゴから商品をコンベアに載せる無表情のおばさま。困っているのを見かねて助けてくれたのでした。ぶっきらぼうだけれど心根は優しく、親切。それが岩間さんのフィンランドの人たちへの第一印象となりました。同様にそれはカウリスマキ監督の映画にも感じられることだと岩間さん。

映画はまず主人公の働くスーパーのシーンから始まります。レジのベルトコンベアの上を大量の肉のかたまりが無造作に流れてくるのを見て、現代社会を象徴するようでとてもインパクトがあったと岩間さん。人を人として扱わない世界、ストーリーには直接関わりはないけれど映画全体のトーンに影響を与えていると思ったそうです。

一方、ミホコさん。今回の主役二人は、これまでのカウリスマキ映画の俳優陣と比べると垢抜けているように思ったそうです。そして犬のアルマ(役名は映画館でどうぞ)を主人公が引き取り、洗ってあげる場面や、仕事を終え帰宅する電車の中での周りの人々の様子など、フィンランドの日常が感じられるような普通のシーンがとてもよかったとミホコさん。「犬とのシーンでは、アルマさんも素に戻っているようでしたよね」と岩間さん。

渋谷のユーロスペースで観たミホコさん。観客もまるでカウリスマキの映画に出てきそうな人たちだったそうです。カウリスマキ好きに共通する何かがあるのでしょうか? 岩間さんによると評判や噂を聞いて、やってきたかのようなおばちゃんたちも観にきていたそうです。「次回は別の映画館にしてみようかな」とミホコさん。

ミ:いまマスター(岩間さん)が話した冒頭の部分、寝落ちしてしまって見逃しました。予告編が怖くて目を瞑っていたら、つい。
イ・ハ:笑
ミ:主人公ふたりの出会うシーンも、笑
イ:それはもう一度観に行かないといけませんね、笑。でも2回、3回と観たくなる映画だと思いますよ。


UNIQLO × marimekkoとニョロニョロと

続いてミホコさんから、最近気になる話題をふたつ教えてくれました。

ひとつはUNIQLO × marimekkoの限定コレクション。今回のプリントデザインは、マイヤ・イソラの Kivet(石)、Kissapöllö(モリフクロウ)、Seireeni(セイレーン)とペンッティ・リンタのHattara(綿菓子・雲)の4種で、女性向けと子供向けのフリースやヒートテックなど。販売は来年1月1日から。

もうひとつはムーミンのキャラクター、ニョロニョロをかたどったグミ「カンデミーナ」。近所のスーパーで見かけて気になっていたそうです。

ハ:すごい偶然なんですけど、昨日モイのオフィスでいただきました。
ミ:どんなグミでしたか?
ハ:3種類の味があって、シークレットで他のムーミンキャラクターが入っていることもあるそうです。かたいイカみたいな食感でした、笑(美味しいです!)。
ミ:最近のグミはハード系が流行ってますものね。


フィンランドのクリスマス料理はいかがでしょう

最後は自分の報告です。金曜日にモイで集まり、フィンランドのクリスマス料理(お菓子)を作りました。当日までどんなことをするのか聞いていなかったのですが、いろんな準備がすでにされていました。

まずはリーシプーロ(ミルク粥)。バターとシナモンシュガーを添えて、とても素朴な味。さらに水分を飛ばして、カルヤランピーラッカの具材にします。

ピパルカック(ジンジャークッキー)。うすく伸ばして型抜きします。上手上手と褒められながら、せっせと職人のように。

そしてヨウルトルットゥ(クリスマスパイ)。星と天使の形を。岩間さんはTik Tokの動画検索で見つけた複雑な形に。「いまネット検索はTik Tokですよ」と教えてもらいました。

自分の担当は守り神のムーミンへのお供えづくり。楊枝を使ってコツコツと。ミニチュア職人になれますよと褒められながら。ここで自分はひと足先においとましました(写真は岩間さん)。

カルヤランピーラッカ(カレリアパイ)。餃子の皮を包む要領で、ここでもTik Tokが活躍。ムナボイ(卵バター)をのせて。岩間さんたちは包むコツをつかんだとのことなので、次の機会に教えてもらいたいと思っています。

ハ:ちょっと前に誕生日だったんですが、プレゼントに『たのしいムーミン一家(復刻版)』のハードカバーをいただきました。
ミ:復刻版? 最近のものですか?
ハ:少し前だと思いますけれど(2015年7月 第1刷でした)、ムーミンは文庫しか持っていないのでうれしかったです。
ミ:それはよかったですね!


今年もお世話になりました

先週日曜日の配信後に有楽町の東京国際フォーラムで開催している大江戸骨董市へいきました。ミホコさんが「骨董市というとどこか古いものを思い浮かべますね」と言っていましたが、英語表記ではOedo Antique Market。北欧やヨーロッパ関連のお店なども多数出店されています。

今年の出店はこれでおしまいというistut。いろいろなイベントでお会いすることができました。来年2月に天王洲で開催される「運河のほとりの北欧市 NORDIC JOURNEY vol.6」にも出店される予定とのことです。だんだんと人出も多くなってきて、外国からの旅行者の姿も多く見かけられました。

Vesiもこちらの骨董市で出会ったお店です。以前報告したラプアンカンクリのタペストリーもこちらで。今回気になったのは、タピオ・ヴィルッカラのショットグラス。手書きのペイントがそれぞれ味わい深く「職人さんが書いたんですかねぇ」とVesiのAさんとお話。

そして表参道周辺のお店にも行きました。

北欧カルチャースペース Hyvää Matkaa! はクリスマス一色。大きなツリーも飾られています。来年お店で開催されるイベントも期待していてくださいねとHyvää Matkaa!のIさん。今年は本当に何度もうかがう機会がありました。今年の営業は12月25日まで、年明けは1月10日からだそうです。

イッタラ表参道ストアの一角にできたMOOMIN ARABIAのお店へ。こちらは以前カフェのあったスペースです。ムーミンマグやプレートといった陶製品、ファブリックなど。ミントグリーンがイメージカラーのようです。

最後はラプアン カンクリ表参道へ。連日クリスマスプレゼントなどを探しにくるお客さんでとてもにぎわっているようです。いつもただただ立ち寄ってお話しするだけなのですが(本当にすみません)、とてもホッとできるあたたかいお店です。

今年もたくさんの方々のお世話になりました。どうもありがとうございました。

イ:お知らせなどはありますか?
ミ:北欧語書籍翻訳者の会のnoteで今年の総括を27日に公開する予定です。
イ:それはたのしみにしています。
ハ:えーと、来週は31日ですけれど、配信は?
イ:通常通り配信します、笑。ご都合の合う方はぜひ来週も。

フライングしました。まだ今年もう1回配信があるそうです!


── ありがとうというのは、ありがたいということ。ありがたいというのは、ありえないということ。ありがとうというとき、なんでもないようなことがありえないことに変わる。ほら、世界は奇跡でいっぱいだよ。それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。

text : harada

#142|Thank You – The Pale Fountains