#099 赤い風船のように

きょうあちこちで河津桜が咲いているのを見かけました。まだまだ肌寒い日もありますが ──

Moi!フィンランドをもっと好きになる99回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。

  • オーナ・マケラ「Same Same but Different」
  • シベリウス・カフェ〜クッレルヴォ編その2
  • マカロニラーティッコやルーネベリントルットゥ
  • ラウリ・タフカのイスケルマ
  • ロードムービー『コンパートメントNo.6』

オーナ・マケラ「Same Same but Different」

今回の報告は自分から。前回予告した通り、オーナ・マケラさんの個展について話しました。オーナさんはヘルシンキ在住のデザイナー/イラストレーターで、台東区にあるALMOSTPERFECTのレジデンス・プログラムで日本に滞在しています。こちらの建物は1923年に建てられた元お米屋さんで、1階がギャラリー/アトリエになっていました。

Oona Mäkelä@ALMOST PERFECT

今回の個展のテーマはフィンランドと日本の共通点。手前にはトウヒの森と松林、奥にはフィンランドのドッグランと日本のドッグランのイラスト、真ん中にオーナさんが手がけたテキスタイルが展示されていました。オーナさんのインスピレーション元が「日々の生活」と「行儀の悪い犬」ということだったので、犬を飼っているのですか?と質問すると、待受画面の愛犬の写真を見せてくれました。

滞在中にどこか行かれましたか?と聞くと、Googleマップを開いてくれました。するとそこには数え切れないくらい印が!お気に入りは清澄方面の静かなエリアだそうです。やはり静かなところが好きなのだなあと納得していました。京都にも行ってみたいとおっしゃっていたので、ちょうどいまフィンランドのリュイユ展を開催していますよというと、2020年に現地の展覧会を観に行かれたとのことでした。

Oona Mäkelä@ALMOST PERFECT

また、デザイナーとしてのオーナさんは、Nanso,byppy,Samuji,MakiaClothingといったブランドにデザインを提供していると教えてくれました。この日、自分がかぶっていたニット帽をみて「それってフィンランドのブランドじゃない?」と聞かれ、「ええ、そうです」──「Myssyfarmi!」と、ふたりで声を合わせて盛り上がりました。最近フィンランドでは、大きなニット帽が人気だそうです。

▶︎ Oona Mäkelä|Instagram

ハ:製作中のオーナさんにフィンランド語で声をかけようとしたんですけど、「anteeksi」がまったく出てこなくて、つい「エクスキューズミー」と。
ミ:英語ですか、笑。
ハ:そのあとすぐ「Hauska tavata」と声をかけて、きょとんとされていたのですが「Hauska tavata!」と笑顔で返事してくれました。


シベリウス・カフェ〜クッレルヴォ編その2

そしてもうひとつ。2月14日に開催された日本シベリウス協会のオンラインイベント「シベリウス・カフェ」に参加しました。前回に引き続きシベリウスの交響曲「クッレルヴォ」がテーマです。指揮者の新田ユリさんが「クッレルヴォ」について旋律や楽器、シベリウスの意図などを交えながら解説してくれました。

また橋下ライヤさんのカレワラの朗読をあらためて聴いていて、これはRAPなのではないかと思いました。原語ではどこまでも韻を踏み続けるカレワラ。もともと口頭伝承であったから言葉のリズムが重要視されていたのではないかと岩間さんも言っていました。

来週2月23日のアイノラ交響楽団の定期演奏会ではその「クッレルヴォ」が演奏されます。次回の配信ではその模様をお届けできればと思います。

ハ:あの、じつはクラシックの音楽会へ行くのはほぼ初めてなんですよね。
イ:え?タキシードは用意しましたか?
ハ:あ、まだです。蝶ネクタイとかするんですか?
イ:そう。タキシードに蝶ネクタイ、笑。
ハ:なので来週は、その珍道中をご報告できるかと。


マカロニラーティッコやルーネベリントルットゥ

次の報告は岩間さん。先日Moiのオフィスにて、いつもお世話になっている方の誕生会を行いました。

岩間さんが用意したのが、前回の配信で話題に上ったマカロニラーティッコ。北欧のおやつとごはんのレシピを参考にしたそうです。

ミ:グラタンとラーティッコの違いは?
イ:グラタンはホワイトソースですが、ラーティッコは牛乳ベースですね。
ミ:水分が多くなりませんか?
イ:いえ、大丈夫ですね。
ミ:マカロニが牛乳を吸うのかな。味付けは?
イ:基本塩コショウですが、スパイスでアレンジしました。

そしてケーキの代わりに、大きなRunebergin torttuを作りました。最初ひとりで試作したところ自分には甘すぎました。そこで本番では相談しながら砂糖を使わないことにしたり、薄力粉やアーモンドプードルの量を調整しました。好評ではありましたが、再現は不可能かも?

ミ:そこにロウソクを立てたりしたんでしょうか?
ハ:はい、そうです。岩間さん、味はどうでしたでしょうか?
イ:甘さ控えめで美味しかったですよ。本場では、あの甘さがあってこそなのかも、笑。
ミ:だからあのくらいの大きさなのかもしれませんね。

Runebergin torttu

ラウリ・タフカのイスケルマ

そして岩間さんから、ラウリ・タフカ(LauriTähkä)という歌手についての話題。最近のイスケルマはどうなっているのか気になっていたところ、彼がイスケルマ・ラジオ局が毎年開催しているイスケルマ・ガーラで、男性アーティスト部門で賞を獲得したことを知ったそうです(アルバム部門でも受賞)。

イスケルマとは、フィンランドの歌謡曲/演歌のようなジャンルで、アキ・カウリスマキの映画が好きな人ならよくわかると思いますと岩間さん。

イ:本人の画像を見ると、とてもインパクトがあるのでぜひ確認してみてください。
ミ:どんなイメージでしょうか?
イ:フィンランドの「長渕」としか思えない。
ミ・ハ:笑


ロードムービー『コンパートメントNo.6』

最後はミホコさんの報告。現在上映中の映画『コンパートメントNo.6』を観に行きました。

ミホコさんの行った日は「映画の日」ということもあり、すべての回が満席だったそうです。パンフレットを購入する人もたくさんいて、映画好きな方が多い印象でしたとミホコさん。

みなさんに質問してみると、すでに映画をご覧になったという方もいて、それぞれ感想もさまざま。原作『HyttiNro6』とは、ちょっと違うところもあったそうです(時代背景や行き先など)。

ミホコさんの注目点は、フィンランド語の言葉遊びで笑えるシーン、こんなめちゃくちゃなところで撮影をしたのかというところ、ロシア文化を感じるところ、冒頭のシーンにあこがれた、など。

ぜひ劇場で確認してみてはいかがでしょうか。


── 近所の川沿いの桜並木もどこかほんのり赤く色づいているよう。枝の周りの空気がぼんやりと赤い風船のようにふくらんでいるみたいでした。春よ来い。それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。

text:harada

#99|99 Luft ballons – Nena