#066 さあ、もういちど

7月に入りました。今月の司会は再び自分の担当です ──

Moi!フィンランドをもっと好きになる66回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。

  • 映画『アンノウン・ソルジャー』
  • フィンランドへのおみやげ
  • 今宵も喫茶ドードーのキッチンで
  • 表参道フィンランド巡り、再び
  • フィンランドカレンダーコレクション

映画『アンノウン・ソルジャー』

まず最初の報告はミホコさん。2017年にフィンランドで公開された映画『アンノウン・ソルジャー』のオリジナル・ディレクターズ・カット版を観ました。

ミホコさんは以前フィンランドでも観たことがあり、物語の流れや人間関係がわかっていたため、舞台となった継続戦争の歴史の流れや無名戦士たちの気持ちなどをより理解することができたそうです。

©︎mihoko-san

また今回は新宿のミニシアターK’scinemaで開催された『戦争映画特集』のうちの1作品として上映で、観覧席にはご高齢の男性が多く、女性はミホコさんを含めて3名だけだったそうです。

フィンランドでは国民の関心が高いテーマでもあり、男女半々だったのを考えると驚きましたとミホコさん。

映画『アンノウン・ソルジャー』の原作は1954年にヴァイノ・リンナ(VäinöLinna)によって著された『TuntematonSotilas(無名戦士)』。

ミ:まだ翻訳されていないので、原作が日本でも読めるようになるといいのですが。
ハ:ぜひ読みたいです。(翻訳を)お願いします!
ミ:(笑)


フィンランドへのおみやげ

もうひとつミホコさんが紹介してくれたのが『こどものとも月人石』(福音館書店)という一冊。

乾千恵さんの漢字一文字の書(13点)に、その文字をイメージする写真を川島敏生さんが撮り、そこに谷川俊太郎さんが短い文章を添えるというもの。

©︎mihoko-san

本のおわりに、それぞれの文字に対応した20ヶ国語ほどの単語が掲載されており、そこにフィンランド語もありました。

そこで、日本語には表意文字というものがあることを説明したり、フィンランドの方にも楽しめる一冊として、ミホコさんがフィンランドを訪れる際のおみやげにされているそうです。

イ:日本通のお友だちへのおみやげに、なにかよろこばれたものなどありますか?
ミ:そうですね。フィンランドも今の季節、蚊が多いので蚊取り線香などよろこばれますね。あまりたくさんは持っていけませんが。フィンランドにもあるけれど、日本製の方が香りや煙の出方、除虫効果などがいいようです。
ハ:よくフィンランドは蚊が多いと聞きますが、蚊帳とかはあるんですか?
ミ:古いお家などで見たことはありますが、今はあまりないかもしれません。そういえば、アンノウン・ソルジャーでも蚊の音が聞こえてきたりしてましたね。
イ:もうひとつの戦いですね、笑。


今宵も喫茶ドードーのキッチンで

次の報告は岩間さん。ユカさんが以前紹介されていた標野凪著『今宵も喫茶ドードーのキッチンで』(双葉文庫)を読み始めました。第1章には、重要なアイテムとして「やかんコーヒー」が登場します。

そのほかフレンチプレスで抽出するカルダモンコーヒーなども。スパイスを入れるコーヒーが流行ったこともありましたと岩間さん。この話題から、岩間さんの変わり種コーヒーの話に。

ミ:そのスパイスコーヒーというのは、あとからスパイスを振りかけたりするんですか?
イ:カルダモンコーヒーの場合は、コーヒー豆を挽いてからドリッパーの中に一緒にカルダモンを入れます。生姜やハッカクを入れたりするものもありますね。
ハ:カルダモンも挽いて入れるんですか?
イ:軽く挽いて入れます。練乳をかけるタルゴナコーヒーとか。あとノルウェーの料理番組でエッグコーヒーというのもありましたね。

岩間さんが教えてくれたノルウェーのエッグコーヒーの作り方がこちらです。チャレンジしてみたい方はぜひ!

► Norwegian Egg Coffee


表参道フィンランド巡り、再び

そして自分の報告へ。再び表参道周辺のフィンランド関連のお店などを巡ってきました。

まず一つ目が、神宮前のGalerie LE MONDEで開催していたイラストレーター小泉理恵さんの個展「arkielämä」へ。小泉さんがフィンランドで出会った日常の光景を色えんぴつで描いた作品たち。

午後に小泉さんが在廊されると聞いたので、帰り際に再び訪れるとご本人にお話をうかがうことができました。絵に描かれた場所や出会った人たちとのエピソードなども聞くことができ、とてもうれしい出会いでした。

二つ目は、Lapuan Kankuritで開催されている「Taito Kauppa|フィンランドの工芸」展へ。昨年も開催されたこちらは、フィンランドの伝統工芸を継承する日本の作家の方々による作品を展示販売するもの。ヒンメリ、白樺細工、ククサ、サーミのアクセサリー、リュイユなどが店内を彩っていました。

自分が気になったのはヒンメリ。ストローの組み合わせのアイデアや作品全体のバランスなどがやはり素晴らしいなと思いました。会期は7月24日までですので、気になる方はぜひお出かけください。

三つ目は、フィンツアーと合同でInstagaram Liveをされていたエコンフォートハウスショップへ。スウェーデンのKLIPPANやドイツのDr.Beckmannなどを取り扱うお店で、店頭で掘り出し物市「Fyndhörnan」を開催していました。

テーブルクロスやエプロン、トートバッグ、スポンジワイプや洗剤など、とてもお買い得な商品が並んでいました。7月8日と9日にも開催するそうですので、こちらもぜひ。

最後四つ目は、ポップアップイベント「北欧の夏至祭」を開催中のHyvää Matkaa!へ。店頭にはフィンランドのブランドの商品が並び、トークイベントやワークショップなども開催されています。

またフィンランド在住のテキスタイルデザイナー島塚絵里さんが出版された『フィンランドで気づいた小さな幸せ365日』(パイインターナショナル)のポップアップもあり、そのあとトークイベントを予定されていたご本人にお会いすることができました。本当に口下手なのであまりお話しはできなかったのですが、とても親切に接していただきました。こちらのポップアップは7月6日まで。

小泉さんのお話を聞いたり、島塚さんの本を読んだりする中で思ったのは、「フィンランドは人と出会える場所」ではないかということ。そういった偶然や奇跡みたいな出会いが起こりやすい場所なのではないでしょうか。今回巡ったお店や、毎週お届けしているこのclubhouseでも「フィンランド」を通して、人と人とが出会えることが素敵なことだなと思いました。


フィンランドカレンダーコレクション

今回のレポートの最後は、ユカさんのフィンランドカレンダーコレクションをどうぞ!


── 再び、ではなくもう4回目だというのに、まったく司会に慣れません。慣れないといえば、この夏の暑さ。みなさんもどうぞ体調にお気をつけて、よい1週間をお過ごしください!それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。

text:harada

#66|Again and Again – The Bird and The Bee