#009 鏡の中のふたり

初回の配信から2ヶ月が経ちました。30分と短い時間ではありますが、振り返ってみるとなかなかバラエティの富んだ内容になっていると思います。都合のつくときにふらりと参加していただけるとうれしいです ──

Moi!フィンランドをもっと好きになる9回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。

ムスティッカピーラッカ
ラスキアイスプッラ
NOKIA 復活の軌跡
kielotie
世界からコーヒーがなくなるまえに
EU FILM FESTIVAL 2021
クッレルヴォ物語


ムスティッカピーラッカ

まずは今週のYさん。先週の配信でIさんが話していた Juhla Tokyo へ行きました。ムスティッカピーラッカ、美味しそうです。語感が楽しいのでつい口ずさみたくなります。ムスティッカピーラッカ。手作りのシナモンロールも持ち帰りしたそうです(食べたい!)

ちょうど先週の打ち合わせでシナモンロールの話になり、フィンランドの家庭の味なのでレシピや作る人によってそれぞれ出来上がりが変わること、湿度の高い日本で一年を通して同じクオリティのものを作ることの難しさなどをIさんから聞いていたところでした。

もうすこし落ち着いたら、いろんなお店のシナモンロールを食べ歩きしてみたいです。


ラスキアイスプッラ

次にYさんが紹介してくれたのが、神楽坂のカフェで開催されていた långsvans(ロングスバンス)さんのイラスト展。セムラシリーズというのが気になります。スウェーデンに留学経験がある方だそうで、Yさんはセムラのステッカーを購入されたそうです。

セムラについては今までも何度か話題に上りましたが、カルダモンの入った丸いパンをくり抜いてアーモンドペーストとクリームを挟んだものです。フィンランドではラスキアイスプッラといい、ベリージャムなどを入れます。季節限定のお菓子なので来シーズンまで楽しみに待っています。

以前、ムーミンバレーパークでセムラはありますか?と尋ねると、お店の方が全くわからない様子だったので、シュークリームみたいな感じで、たっぷりのクリームがはさまれてるパンで、、と必死になって説明すると「ラスキアイスプッラですね!」とさわやかに教えてくれました。個人的にこれを「セムラ=ラスキアイスプッラ別人説」と呼んでいます。


NOKIA 復活の軌跡

自分が紹介したのは、Moiのサークル「nuotio|takibi」の中で、Mさんに教えてもらった『NOKIA 復活の軌跡』(早川書房)という本です。著者はノキアの会長リスト・シラスマ|Risto Siilasmaa(しーらすまー? 現在はすでに会長職を譲っているようです)。

携帯電話事業が行き詰まり、通信インフラ事業へ舵を切っていくまでの話が中心なのですが、すでに150年の歴史があり、紙パルプから始まったということを知ったのがいちばんの驚きでした。

150年の歴史を振り返ると、紙パルプから始まり、ケーブル、自動車用タイヤ、ゴム長靴、テレビ、パソコンなど多様な産業に展開してきたとはいえ、携帯電話会社ではないノキアをイメージするのは不可能に近い。

P.336より(渡辺典子 訳)

サークル内ではかつて使っていたノキアの携帯電話をお持ちの方がたくさんいました。フィンランドが好きだからノキアを選んだのか、ノキアを選ぶような人がフィンランドを好きになるのか、謎です。

ちなみに、以前からずっとノキアの携帯電話を使っていたというIさんは、iPhoneの着信音を「nokia tune」にしているそうです。

ライブ会場や映画館では携帯電話の電源をオフにしましょう、笑

kielotie

Iさんは、Mさんと一緒に荻窪にあるフィンランドカフェ kielotie(キエロティエ)ヘ行った話をしてくれました。シナモンロールが美味しそうです(食べたい!)

kielotieではフィンランド語教室やカンテレ体験会なども開かれ、フィンランド好きの方々が集まれる場所を守りたいという思いで営業されているそうです(開店日時などにつきましてはInstagramなどでご確認ください)。


世界からコーヒーがなくなるまえに

そして、以前Yさんが紹介していた『世界からコーヒーがなくなるまえに』(青土社)をIさんも読みました。二人のフィンランド人ジャーナリストがブラジルのコーヒー生産の現状を取材した一冊で、サステイナブルやSDGsなどにピンとこないという方にも自然環境や地球の資源を考える上で、おすすめとのことです。

フィンランドではカハヴィタウコ(コーヒーブレイク)が大切されているというのはご存知でしょうか。ノキアが危機に陥っていたとき、社内でのコーヒーサービスを止めたという記述があったことを思い出していました。そのことだけでもノキアがどれだけ追い詰められていたかというのがわかるような気がします。こちらのコーヒーの本も読んでみたいです。


EU FILM FESTIVAL 2021

Mさんが教えてくれたのが「EU FILM DAYS 2021」。ヨーロッパ諸国の様々な映画を今年は特別にオンラインで視聴することができます。

▶︎ EUフィルムデーズ 2022

フィンランドからは『AURORA』(2019年作品)。Iさん、Yさん、Mさんみなさんすでに観たことがあるそうなので、これは観ておかなくては!ということで、視聴予約をしてみました。Iさんがおしゃっていたエストニアの『Chasing Unicorns』(2019年作品)も気になります。


クッレルヴォ物語

そして、Mさんからも、いま読んでいる本の紹介がありました。J.R.R.トールキンがフィンランドの民族叙事詩「カレワラ」の一節を題材に著した『クレルヴォ物語』(原書房)です。トールキンがのちに執筆する『指輪物語』にも大きな影響を与えたそうです。

また、シベリウスやアクセリ・ガッレン=カッレラにも「クレルヴォ」を題材にした作品があると教えてくださいました。「カレワラ」は多くの芸術家たちのインスピレーションの源となっていたようです。

Kullervon sotaanlähtö (1901) / Akseli Gallen-Kallelan (Wikimediaより)

もうひとつトールキンとフィンランドとの関わりでいうと『ホビットの冒険』の挿絵をトーベ・ヤンソンが手がけているそうです。

またトーベは、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』の挿絵も手がけています。たしか『スナーク狩り』も描いていたと思うのですが、『鏡の国のアリス』は描いていたのでしょうか? 気になります。

©︎mihoko-san

本の話題が続きましたが、最後は今秋公開されるトーベ・ヤンソンの映画『TOVE』の話に着地した今回の配信でした。気になる一冊がありましたらぜひ読んでみてください。


── 配信後、フィンランドセンターによるフィンランド美術のオンライン講義に参加したのを言い忘れた!とYさん、Iさん。自分も聴講していたのですが言い忘れました、笑(とても充実した内容の講義でした!)それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。

text : harada

#009|I’ll Be Your Mirror – The Velvet Underground & Nico