#006 これからのパーティのために

注文していたカップ&ソーサーセットの「eclipse 改め moi」がおととい届きました。ずっとカフェモイで使われていたものの復刻版です。カップをずらすと「月」が現れます。「moi」という名に変更されたことにもなんだかグッときます。そして20年程前に生まれたデザインが全く古くならずに今もこうして使えるというのはとてもフィンランド的だなあと思います。ちょっとうれしくなって何杯もおかわりしています ──

Moi!フィンランドをもっと好きになる6回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。

フィンランドの母の日
フィンランドの絵本
アールトチェア
オンライン料理教室
アールト自邸オンラインツアー
サーリネンとフィンランドの美しい建築展


フィンランドの母の日

本日5月9日は母の日ということで、フィンランドの母の日の話題からはじまりました。フィンランドでは Valkovuokko というニリンソウ(和名:ヤブイチゲ)の花を、庭などから摘んできて母親へ贈るそうです。

ちなみに前回話題にでたアンッティ・ヌルメスニエミのパートナーは、テキスタイルデザイナーのヴオッコ・ヌルメスニエミ|Vuokko Nurmesniemi。花の名前(Vuokkoはアネモネ)だったのですね。

とはいえ、フィンランド北部ではニリンソウが咲くにはまだ季節が早く、一般的にはミニバラなどを贈るようです。フィンランドの花については下の記事もぜひどうぞ。

▶︎ お花の話あれこれ@フィンランド

またフィンランドでは母の日の朝、まだベッドにいる母親のために家族が朝食を運んでいくという習慣があるそうです。いつも早起きのおかあさんがベッドの中で寝たふりをして、ちいさな子どもたちがやってくるのをわくわくしながら待っていたりするのでしょうか。とても微笑ましいです。

そしてフィンランド No.1?のおかあさんを決める賞というのもあるそうです。どんな基準で選ばれるのでしょうか? 三連覇達成とかもあったり?(©︎Iさん)

遠く離れた外国でこんな会話をしているのをフィンランドの人が聞いたら、可笑しいだろうなあと思いました。フィンランドには不思議なイベントや大会がたくさんあるので、今後の話題にも挙がってくるかもしれません。


フィンランドの絵本

今週のMさんは、フィンランドの絵本『Siiri ja nolo nalle』(「シーリと不細工なテディベア」といった感じでしょうか)を紹介してくれました。このシーリちゃんシリーズは10作以上も続いている人気シリーズだそうです。作者はティーナ・ノポラとメルヴィ・リンドマン。

ティーナ・ノポラは『麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッス』(講談社青い鳥文庫)という児童文学を姉シニッカと共同で執筆しています。このお話は2002年に「ヘイフラワーとキルトシュー」という映画にもなりました。

©︎mihoko-san

物語の内容は、シーリちゃんの母親が「断捨離」にはまり、ひと騒動(いろんな騒動?)おこるというもので、フィンランドというとモノを大切にするイメージがあるのですが、どうなのでしょうか? フリーマーケットなどが盛んなので、断捨離だと云ってモノを捨てるというよりも、リサイクルショップに預けたり、誰かに譲ったりすることの方が多いのかもしれません。


アールトチェア

リサイクルではないですが、今週Iさんとカフェモイで使用していたアアルトのチェア69を引き取りに行ってきました。預かっていただくため10脚ほどすべて分解していたのですが、それをおひとりで組み立てたそうです。手のマメがつぶれてしまったとおっしゃっていましたが、大丈夫でしょうか。

そしてIさん。晩ごはんを北欧っぽく? したというミートボール。フィンランドの旗が見つからず、代わりにスウェーデンの旗を立てたところ「スウェ活」になってしまったそうです。なにより、おいしそうなのでOKです!

ちなみに以前お店でいただいたフィンランドの旗をまだ持っていたりします。われながらモノ持ちがいい、笑。


オンライン料理教室

そしてYさんは、先週参加されたフィンランドのオンライン料理教室の話をしてくれました。講師のマクヤマクさんはヘルシンキに移住された料理家の方で、教室では日本で手に入る材料を使ったフィンランド料理を教えてもらえるそうです。

その料理教室で今回、Yさんが作ったのがフィンランドの伝統料理「カーリパタ」。カーリがキャベツで、パタが鍋。キャベツの煮込み料理でひき肉とお米が入っているそうです。キャベツとひき肉ということでロールキャベツみたいなものかなぁと思っていたのですが、スープのようです。こちらはフィンランドのおばあちゃんのレシピを参考にされているそうです。Mさんによると食堂や学食などのメニューにもあるとのこと。

Yさん作、色彩りがとてもきれいです!

3人前のレシピの分量がキャベツ800g、ひき肉500gといった感じで、多すぎではないかと疑問に思ったそうですが、作り置きをして何日かに分けていただくみたいです。マクヤマクさんのInstagram「#レシピの量3日間でって私書いてなかったです」というタグがすてきです。2日目のカレー(©︎Mさん)とは言い得て妙かと。


アールト自邸オンラインツアー

最後にIさん、Yさんも参加された「アアルト自邸オンラインツアー」の話をしました。アルテック東京ストアの2周年記念として開催された企画で、5月13日までアーカイブを観ることができます。

▶︎ アールト自邸オンラインツアー

日本語でガイドしてくれるのですが、リビングに入った時に、あー、世田谷美術館に展示されていたリビングとおんなじだ!と、ニワトリが先か卵が先か、いや違う。蛙の子は蛙、これまた違う。

とにかく世田谷美術館が再開されるといいなということです。再開までに観ておくのもたのしいのではないでしょうか。


サーリネンとフィンランドの美しい建築展

またIさんから、7月に開催される予定の「サーリネンとフィンランドの美しい建築」展(パナソニック汐留美術館)について教えてもらいました。

▶︎ サーリネンとフィンランドの美しい建築 展 | パナソニック汐留美術館

エリエル・サーリネンといえばその代表作として、ヘルシンキ中央駅があります。以前、サーリネンについて書いたものがあるのでお時間のある方はどうぞご覧ください。

▶︎ 懐かしい未来、あたらしい過去|note

配信では言い忘れましたが、このサーリネンの設計したヘルシンキ中央駅の時計台についての動画がフィンランド国内のイベント「オープンハウス・ヘルシンキ」のWebサイトで観ることができます。

▶︎ Open House Helsinki – Avoimet ovet kaupunkiin

高いところが苦手なので、ひやーと言いながら観ていましたが、歴史も感じるなかなかおもしろい建物でした。ほかにもいろいろな動画がありますが、イベント自体は本日9日までのようですのでお早めに。


── あ、母の日ですね! まだ何も用意していないのでこれから何か探してきます。パーティは無理ですがともかく、 Happy Mother’s Day!!! それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。

text : harada

#006|All Tomorrow’s Parties – The Velvet Underground & Nico