昨日までの雨も上がり、森の中はいつもよりも潤っていて気持ちよく感じました。初夏の花である卯の花も咲いています。朝ごはんに昨日いただいた手作りのシナモンロール(美味しい!)をほおばりながら、ベンチで配信開始を待ちました。気分はもうフィンランドです ──
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Moi!フィンランドをもっと好きになる3回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。
+ アイノとアルヴァ 二人のアアルト
+ ボルゲブリック
+ アールトベース
+ 展覧会の感想
アイノとアルヴァ 二人のアアルト
最初の話題は、現在世田谷美術館で開催されている『アイノとアルヴァ 二人のアアルト』展について。自分も昨日観に行ってきましたが(もちろん雨、笑)、Yさんが展覧会の様子について話してくれました。
アイノの仕事にも着目したとても充実した展示内容で、いつの間にか2時間も経っていたそうです。自分も2時間以上滞在したので、時間の余裕を持って観にいくといいと思います。
初回の配信でMさんもおすすめしていましたが、展覧会図録がとにかく素晴らしいです。展覧会の内容はもちろん、それ以上の資料的価値もあるのではないでしょうか。
Yさんが読んだところによると、企画段階で日本側から「アイノ」の展覧会をしたいという提案がフィンランド側にされていたそうです。アイノの方が気になる自分としては、それもまた観てみたかったなと思いました。
ボルゲブリック
そして今回は大阪で「kauniit asiat」というヴィンテージやフィンランドデザインを取り扱うお店をされているTさんがゲスト参加してくれました。
一緒に展覧会を観に行った友人が展示されていたアイノのグラス「ボルゲブリック」をとても気に入っていたのですが、確かに現行のものより粗野な質感というか、味のある感じがしました。
きっと金属の型でなく、木製の型を使ってたんじゃないかなあと話していたのですが、Tさんがそういうのを聞いて、「おぉ、やはり!」と心の中で叫んでいました。またアアルトベースの使い方として、フローティングキャンドルを浮かべるといいですよという提案をいただきました。
グラスやベースを上から見ると確かに「波(=アアルト)」を感じます。アイノの投げた小石が水紋をつくって、湖に大きな波を立てていくような、そんなふうにしてアイノは、アルヴァに確かな影響を与えていたのではないでしょうか。お互いにとって運命のひとだったのかもしれません。
アールトベース
そして、フラワーアレンジメントが趣味でもあるMさんは今回のためにアールトベースに花を生けるにはどうしたらよいか、教えてくれました。
まず基本として花の高さは、花瓶の高さの倍くらいが限界だそう。ブーケをばらし、大きな花をアアルトベース特有の窪みに配置して、その間に細い花などを挿し込んでいくとよいそうです。
最後にMさんが、日本語ガイドによるイッタラヴィレッジとリーヒマキガラス美術館の動画を紹介してくださいました。ご興味のある方はぜひどうぞ。
▶︎ イッタラヴィレッジ「ガラスの旅」
▶︎ ヴァーチャルガイドツアー「フィンランドガラスミュージアム」
展覧会の感想
個人的にはアイノの設計したフローラ邸のことをより知ることができてよかったです。とても素朴で自然の中に溶け込むような感じのする建物です。
アアルト建築がモダニズムや機能主義(ともすれば冷たい印象を与える)からより有機的な建築へと移行していったのは、内装やインテリアなどを手がけていたとされるアイノの生活者としての視点が反映された結果なのかもしれません。
Iさんは本日このあと展覧会へ行かれるそうです。ぜひ感想をお聞きしたいところです。
── ここで突然「お便りコーナー」?のご案内です。都合がつかずClubhouseをお聞きになれない方などいらっしゃいましたら、Twitter、Instagram、メール、どんな方法でも構いませんので、ご意見、ご感想、気になっていること、聞いてみたいことなどをお気軽にお寄せください。なんとかみなさんから聞き出してみたいと思います。それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。
text : harada
#003|Femme Fatale – The Velvet Underground & Nico