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2019.12
家の中で過ごす時間が長くなり、いま北欧の上質なおもちゃが注目をあつめています。
子どもたちにとって、長い時間をともに過ごす玩具は言ってみれば友だちのようなもの。よき友だちを必要とするように、安全で質の高いよき友人のようなおもちゃがこれまで以上に求められているのです。
◎ レゴブロック(LEGO)デンマーク
まず、北欧のおもちゃといって真っ先に思い出されるのは知育玩具かもしれません。子どものころ、夢中になってレゴで遊んだ思い出を持つひとも少なくないでしょう。レゴはデンマークを代表する玩具メーカーです。
◎ ストロービーズ(Strawbees)スウェーデン
また、カラフルなストローを自由自在につなげて遊ぶスウェーデンのストロービーズも、仕組みはシンプルながらも子どもたちの創意工夫を刺激する玩具として人気があります。
◎ カイ・ボイスンのモンキー(Kay Bojesen Denmark)デンマーク
もちろん、知育玩具以外にも誕生日や出産祝いにプレゼントしたい北欧生まれのおもちゃはあります。愛嬌のある表情で人気のカイ・ボイスンの動物たちは、赤ちゃんから大人までずっといっしょに寄り添い成長を見守ってくれる一生モノの人形です。
デンマークの銀細工師カイ・ボイスン Kay Bojesen がつくったこの動物たちは、丁寧にひとつひとつのパーツを手作りしており、特にこの猿のフィギュア「モンキー」は両手、両足、首のほかに両手首と両足首の計9ヶ所を動かすことができるというこだわりよう。
いっしょの時間を長く過ごすことで、おもちゃはいつしか家族の一員としてかえがえのない存在になってゆくのです。家で過ごす時間の質をより穏やかに、より豊かに向上させてくれる北欧デザインの名品。
天国への扉。
陶芸家ヘルヤ・リウッコ=スンドストロム Helja Liukko-Sundstrom は、フィンランドの名門窯アラビアARABIA社の芸術部門に在籍、陶板による飾り皿を数多く世に送り出したことで知られています。
なかでも、彼女にとってウサギと並ぶ大切なモチーフのひとつが「天使」。じっさい陶芸作品のみならず、一連の「天使」を描いた作品からは何冊かの絵本も生まれています。
天国への扉と題されたこの作品で、まず目を引くのはなんといってもその青色のうつくしさ。
白夜をしずかに包む大気の青、冬の夜空の澄みわたった青……。南欧の広場の文化に対し、しばしば北欧は室内の文化などといわれます。冬の長い北欧では、どうしても人びとの意識は内にこもりがちです。しかしそんな暮らしの中でも、部屋の壁に飾られたこの陶板をちいさな窓として、フィンランドの人たちはつねに外界を近くに感じることができるのかもしれません。
さらに、9センチでも15センチでもなく、12センチ四方というその大きさにも注目。壁面を飾るにも、手に取って眺めるにもちょうどいい、その考え抜かれた絶妙なサイズ感に、この陶板作品がロングセラーとして愛されてきた理由を見いだすことができるように思います。
ひょいと壁に掛けたり、また外したりできる手軽なアート作品として、ヘルヤ・リウッコ=スンドストロムの飾り皿はおうちで過ごす日々の暮らしにそっと寄り添っています。
はじめに
わたしたちのライフスタイルは、どうやらこの新型コロナウイルスによってあたらしい形に書き換えられることになりそうです。
なかでも自転車は、アフターコロナではなく、ウィズコロナの時代の「新しい生活様式」にとって必須アイテムとなります。
新しい生活様式と、自転車。
自転車は、巣ごもり生活による運動不足を解消する効果的なエクササイズとして、またソーシャルディスタンスを気にすることなく安全に移動できるツールとして、日々の買い物や子供の送り迎えに、そして通勤・通学の足にと大活躍することでしょう。
つまりウィズ・コロナの世界、とりわけ東京や大阪といった都市部では、自転車はヘルスケアとともにメンタルケアを担う中心的なアイテムとなるのです。
当然、わたしたちの自転車に対する意識も変化します。
これまでは「値段」や「実用性」で選ぶことの多かった自転車ですが、それに加えて今後は「おしゃれさ」や「品質」、さらにそれに乗ることで得られる「満足度」といった点にも注目が集まりそうです。乗用車を選ぶような感覚で、機能と趣味という両面からひとは自転車を選ぶようになるでしょう。
北欧生まれの自転車「ペラゴ(Pelago)」
そこで、ゴツすぎず、シティサイクルとして都市の景観にもなじむデザインセンスを持ち、なおかつ耐久性にも優れた自転車ということで目をつけたのが、北欧フィンランド生まれのブランド「ペラゴ(Pelago)」。うれしいことに、正規品として日本でも販売されているものです。家具や雑貨といった北欧のインテリアはすっかり日本でも手に入れやすくなりましたが、北欧デザインの自転車はまだまだ珍しいですよね。
← 画像をクリックするとリンク先(販売店)のサイトに飛びます
調べたところによると、2009年にペラゴ(Pelago)はフィンランドの首都ヘルシンキでスタートしています。個人的に「いいな」と思ったおすすめポイントは3つ。
◎ シンプルで、どことなくレトロなデザイン
スポーティーすぎず、年齢や性別を選ばない落ち着いたデザイン。
また、サーモンピンクやヘレングレーといった日本のブランドではみかけない中間色的なカラーも揃っていて、マリメッコのドレスに身を包んだ女子が街乗りするのにも似合いそうです。
また、バスケットの機能とラックの機能とを兼ね備えたラスケットやチェーンガードなど、アクセサリも豊富に揃えられていて目的に合わせてカスタマイズできるのもよいところです。
◎ 街乗りから中距離までこなす耐久性
坂道やゴツゴツとした石畳も多いヘルシンキの街で暮らしの足として愛用されているだけに、丈夫で軽量なフレームやパンクを予防したタイヤなど耐久性についてもしっかり考えられている様子。そのあたりは、多少の距離なら自転車でピクニックに出かけてしまうフィンランド人が作っているだけに信頼が置けそうです。ギアは、シングルスピードと内装3速の2通りから選択する仕様。また、日本人にも乗り慣れたハンドブレーキ方式なので、操作性という点でも安心感があります。慣れていないと、ペダルを逆回転させるコースターブレーキはこわいですもんね。
◎ サスティナブルな移動手段
あんなに寒くて冬の長い北欧でなぜ?と不思議ですが、北欧といえばじつは自転車天国です。
フィンランドでも、専用レーンを颯爽と走り抜ける自転車と街のあちらこちらで出くわします。街のサイズ感も当然あるでしょうが、それと同時に「持続可能な社会」の実現をめざす北欧の人たちの意識の高さが背景にあるように思います。
「ペラゴ(Pelago)」というブランド名は、大小さまざまの島々が無数に浮かぶアーキペラゴ(群島エリア)を文字っているとのことですが、風を切って進むヨットのように街から街へ軽快に走り抜けるイメージがすてきですね。あえて自転車という選択が、そのままひとつのライフスタイルの表明である時代が近づいています。
ちょっといい自転車のある暮らし
繰り返しになりますが、新型コロナウイルスの出現により、いまわたしたちのライフスタイルは様変わりしようとしています。これまでの「あたりまえ」が通用しない、そういう世界になりつつあります。イヤでも変わらざるをないことも多いでしょう。しかし、少しでも楽しく、できることから変わってゆく上で、「ちょっといい自転車のある暮らし」は最初の一歩になってくれるかもしれません。
← 画像をクリックするとリンク先(販売店)のサイトに飛びます
国内でペラゴ(Pelago)の自転車が買えるお店/p>
今回調べてみるまで、じつは日本で北欧フィンランドの自転車がふつうに売られているとはまったく知りませんでした。灯台下暗し。
さすがに価格はそれ相応ですが、今後自転車が毎日身に着ける洋服やアクセサリーと同等の存在となってゆくことを思えば、多少の背伸びをしてもこの窮屈な時代を心地よく生きるための投資としてけっしてコスパは悪くないでしょう。
世界一幸福度の高い国フィンランドで生まれた自転車が、あるいはこれまでとはちがったライフスタイルを築く上でひと役買うことになるかもしれません。
以下に、国内で現在ペラゴ(Pelago)の自転車を取り扱っている販売店の一部のリンクを貼っておきます。
◎ トウーレイトスポーツオンライン
取扱車種:Brooklyn、Bristol、各種アクセサリー
◎ THE USA SURF ONLINE STORE
取扱車種:Brooklyn、Bristol、各種アクセサリー
◎ jykk japan
取扱車種:Brooklyn,Bristol,San Sebastian,Capri,各種アクセサリー
新しい生活様式の話です。またかよと言われそうですが、北欧のライフスタイルに学べること、まだまだありそうなので。
新しい生活様式では、「密」を避けることが肝となります。必然的に部屋で過ごす時間が長くなり、それにともなって家の中で楽しむアクティビティに注目が集まるでしょう。
◎ 北欧の暮らしになくてはならないキャンドルという存在
部屋で過ごすというと北欧のライフスタイルが思い浮かびます。暗く長い北欧の冬、どうしても家で過ごす時間も長くなります。北欧デザインとして知られる家具やインテリアもそうした時間のなかで生まれ、育まれてきました。
キャンドルもそのひとつ。
キャンドルといっても、日本では仏壇のロウソクくらいしか思いつきませんが、ひとりあたりの消費量で世界トップクラスのフィンランドやデンマークなど北欧の国々では、キャンドルは日々の暮らしにうるおいをあたえるアイテムとしてなくてはならないものなのです。
◎ 喜びを表現するキャンドルの光
世界的な照明デザイナーで1960年代のフィンランドで修業した経験をもつ石井幹子さんは、著書『フィンランド 白夜の国に光の夢』(NHK出版)で次のようなエピソードを紹介しています。
12月6日。フィンランドの独立記念日の夜。仕事場から暗い道を足早に歩く石井さんは、街の家という家の窓辺にキャンドルが灯されていることに気づき感銘を受けます。
喜びを光で表現する ── 何も法律で決まっているわけもないのに、フィンランドの人たちは自発的にキャンドルを灯すのです。私はこのことにとても感動しました。
もともと、フィンランドの人たちはみな、キャンドルの光がこよなく好きなのです。食事に呼ばれると、食卓にはキャンドルが灯されています。部屋をほどよく暗くして、キャンドルの光が映えるようにし、その灯りに包まれて会話しながら食事をするのです。
石井さんの本には、北欧の人たちの光の感じ方や照明器具の北欧の家庭での具体的な使用例など、キャンドルを上手に使いこなすうえで参考になるエピソードが豊富に紹介されています。ときおり本棚から引っ張り出しては、拾い読みして参考にしている一冊です。
◎ 光のおすそわけ
石井さんによれば、たとえばキャンドルの光を喜びや楽しみを表現するために使うのがフィンランド流です。
食卓に置くのはもちろんのこと、窓辺や玄関のポーチに置かれたりもします。光のおすそわけですね。喜びや楽しみを、道ゆくひとにも分けてあげるってすてきじゃないですか。たまたま目にしたひとも、ポッと気持ちが明るくなりそうです。
◎ キャンドルでONとOFFとを切り替える
テレワークのひと、増えてますね。いっぽうで、在宅では仕事がはかどらないという声も聞こえてきます。なによりオンとオフの切り替えが難しい、と。
通勤電車に乗らないで済むのはよいけれど、狭い家でひとりきりで仕事をしなければならないことにストレスおぼえるひとも少なくないようです。
ある記事によると、斜陽産業と思われてきたロウソクの消費量がヨーロッパでは年々増えているのだとか。「意味のイノベーション」が起こったからだという。かつては文字通りの「あかり」であったロウソクが、いまやロマンティックな雰囲気を味わったりストレスを軽減させる「ぬくもりを感じさせるもの」として、いま新しい意味のもと見直されているのです。
また、こんな話もよく知られています。良質な睡眠のためには、寝る1~2時間前には間接照明などで部屋を仄暗くしましょうというもの。
リモートワークでは、終業とともに部屋の照明を落としキャンドルを灯すことでオンとオフとの切り替えがスムーズになされ、質の高い睡眠を手に入れいることにもつながりそう。
◎ 最初に買うキャンドルホルダーはイッタラの「キヴィ」一択
とはいえ、たくさんのキャンドルホルダーの中からどれを選べばよいか、迷いますよね。
そこで、キャンドル初心者のためにフィンランドカフェを17年間やっていたぼくが、使いやすく、価格も良心的な北欧ブランドのキャンドルホルダーの決定版をご紹介します。
それはズバリ
── イッタラ iittala の「キヴィ kivi」3個使い
です!!!
宝石の原石のように素朴な輝きを放つこのキャンドルホルダー「キヴィ kivi」は、1988年にヘイッキ・オルヴォラ Heikki Orvolaによってデザインされました。
とにかくシンプルで、サイズも直径約65mm高さ約60mmと小ぶり、置く場所を選びません。デザインに凝りすぎると、食卓に置かれた食器やお料理とケンカしてしまいかえってマイナス効果も。「Kivi」なら、まずそういう心配はありません。頑丈なのも安心です。
また、1個でも2個でも、あるいは窓辺に3個並べてもすてきです。アレンジが効くのでさまざまなシチュエーションに対応可能。カラーバリエーションも揃っているので、同じ色でも好きな色を組み合わせても楽しめます。何個か並べてもうるさくならないあたり、さすがのフィンランドデザインです。
← ぼくも愛用しているクリアタイプ(リンク先に飛びます)
クリアタイプなら送料込み2千円ほどで買えるショップもあります。
← 涼しげな水色もイッタラらしいカラー(リンク先に飛びます)
中に入れて使用するキャンドル(ティーライトティン)も、約6時間燃焼タイプのもので1個あたり13円程度とコスパ最強です。毎日使ったとしても400円弱/月で済みますね。
← ティーライトキャンドル 100個(リンク先に飛びます)
◎ たゆたうキャンドルに癒される
水に浮かべて愛でるフローティングキャンドルもおすすめです。
上で紹介した本で石井幹子さんは、キャンドル工房で目にしたフローティングキャンドルが描き出す幻想的な光景についてこんなふうに書いていました。
目の前に灯されたいくつものフローティングキャンドルが、お皿という小さな湖の中で、その焔を小さくしたり大きくしたり、またわずかに揺れたりして、ゆっくり動いていくのを見ていました。まるで何か生命のある生きものが静かに呼吸をしたり、語らっているようにすら感じられました。想像するだけでうっとりしませんか?
新型コロナウイルスの感染拡大や慣れない環境での仕事などなにかとストレスがたまりがちな今日このごろ、1日の疲れと緊張をほどくリラックスタイムのお供にぜひキャンドルを取り入れてみてはいかがでしょう?
ごぶさたしております。
いやいや、まったくFBとの相性の悪さときたら筋金入りでして、これはあくまでも推測ですが、何代か前のご先祖様がマーク・ザッカーバーグのご先祖様を手酷くいじめたがための「祟り」ではないかと疑っているくらいなのです。
このあいだも、インスタやらと連動させたりビジネス機能を持たせようとしたりゴチャゴチャいじくっていたら収拾のつかないことになってしまいました。正直泣いています。
で、何が言いたいかというと、実はインスタグラムとの連動がうまく行かないので、もしインスタをやられていて、なおかつ興味のある方がいらっしゃいましたらぜひフォローしていただければというお願いです。しばらく放置気味でしたが、心を入れ替えて(?)フィンランドの写真なども定期的に投稿するようにしております。URLは下記です。どうぞよろしくお願い致します。
https://www.instagram.com/moikahvila/
ここ最近、特に心に置いているのは「気をてらわない」ということです。
ひとの目を惹くには、何はともあれ目立つのがてっとり早い、それは確かでしょう。
ただ、そうした奇抜さに目を奪われるとしたら、それは世界がある程度静かなときに限ります。海でいえば、凪。
波が穏やかだからこそ、ちょっと魚が跳ねれば思わずそちらに目をやってしまうわけです。
でも、これはもうみなさん身にしみて感じておられるように、いまの世界は「凪」ではありません。そういう時に、変に目立とうとしておかしな振る舞いをしてもそれはもう、ただただウザいだけです。みんな予想のつかないことで日々疲れ果てているのですから。
では、いまのように時化(シケ)ている時、ぼくらが心から求めるのは何かというと、それは「真っ当さ」だと思います。迷惑系ユーチューバーとか、だんだん力を失ってゆくのではないでしょうか。
その意味では、進み過ぎた「針」がこれを機に本来あるべき位置にいったん戻るのかもしれません。とにかく真っ当に、派手なジャンプなど考えず誠実にそろそろと歩んでいきたいと思う今日この頃です。まあ、奇抜さで目を惹くようなアイデアも度胸も、もともとないのですけどね。
それにしても、梅雨がなかなか明けません。そろそろ夕焼けが恋しいです。どうか皆様すこやかにお過ごし下さい。
こんばんは。桜が咲いて散って、あっという間の4月ですがお元気でお過ごしでしょうか?
このたび、Moiではフィンランド好きのみなさんの力を借りて、音声SNS「Clubhouse」に「フィンランド好きが日曜朝8時から『今週のフィン活』について報告しあう30分」という部屋を立ち上げました。
フィンランドに行くことはもちろん、コロナ禍によりイベントの開催もままならない中、いまできる「フィン活」をリアルタイムで報告しあいシェアすることで、この先一週間のモチベーションを上げるちいさなきっかけになればと思っています。
この部屋は、Moiの岩間と原田に加え、「ゆおっぽらっり」名義でフィンランドにまつわるイベントを企画されているゆかさん、さらに翻訳や講師のほかさまざまなかたちでフィンランドと長くかかわっていらっしゃる上山美保子さんにも共同ホストとしてお手伝いいただきます。
Clubhouseは、現在のところiPhoneアプリのみでしか対応しておりませんが、利用できる環境の方はぜひ軽い気持ちでご参加下さい。日曜日の朝8時という冗談みたいな時間ではありますが……。
第1回は、あす4月4日の日曜日。朝のひとときClubhouseにてお会いしましょう!
https://www.joinclubhouse.com/event/xXJNWgy2
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