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#29|島の暮らし

今朝は雨降りなので、久しぶりに部屋の中から配信に参加しました。いつもの森の中とは勝手が違い、なんだか離れ小島に取り残されたような気持ちがしていました。森の中の方がよっぽど人の気配がないのですが ──

Moi! 毎週日曜朝8時からのclubhouse【フィンランドをもっと好きになる】29回目のレポートをお届けします。メニューはこちら。

+ シナモンロールとサウナの本
+ フィンランドの天ぷら
+ トーベ・ヤンソンの話
+ お知らせ


シナモンロールとサウナの本

まず今回は今週読んだ本を2冊紹介しました。

1冊目は『考えごとしたい旅 フィンランドとシナモンロール』(益田ミリ著/幻冬舎)。サークルの先月の企画がフィンランドに関するおすすめの本を教えてくださいというものだったのですが、読んでいないにも関わらず、気になると自分がおすすめした本です。

主にヘルシンキを旅する著者がシナモンロールをはじめいろいろ食べ歩きをするのですが、ヘルシンキの街並みを思い出しながら楽しく読むことができました。みほこさんに質問されたタリン(エストニア)のシナモンロールは出てこなかったのですが、ゆかさんはエストニアのシナモンロールと食べたことがあるそうです。フィンランドのものとは全然ちがうようでスウェーデン風の巻き方だとか。

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タリンのクリスマスマーケットのにぎやかな様子なども書かれているのですが、
数年前自分が訪れた時はちょうどツリーを立てているタイミングでした、笑。
ホットチョコレートもシナモンロールも食べられなかったので、いつかまた行けますように

2冊目は、サークル内で教えてもらった『公衆サウナの国 フィンランド 〜街と人をあたためる、古くて新しいサードプレイス』(こばやしあやな著/学芸出版社)です。

とにかくおすすめしてもらえたことがすごくうれしくて読みはじめたのですが、サークルでは「あれ観た?」とか「これいいよ」とかもっと軽い気持ちで会話ができるような場所になるといいなあと思っています。もちろん眺めるだけでも全然よいので、気になる方がいらっしゃいましたら、お試しにのぞいてみてください。

▶︎ nuotio|takibi〜フィンランドをもっと好きになる

その『公衆サウナの国 フィンランド』ですが、日本の銭湯との比較やタンペレが「世界サウナ首都」を宣言していること、公衆サウナを支える人たちの話など、とても楽しく読みました。公衆サウナの歴史やサードプレイスとしてのサウナなど、充実した内容の一冊です。

ここでゆかさんが、3年ほど前にこばやしあやなさんのサウナツアーに参加された話をしてくれました。フィンランドに連れていきたいと思っていた姪御さんと一緒に5日間でいろいろな公衆サウナを体験されたそうです。姪御さんをフィンランド好きに仕立て上げられましたかとの質問に、ん〜?というゆかさんの答えでしたが、初めてのフィンランドが公衆サウナツアーというのはちょっとディープすぎたかも(笑)と岩間さん。みほこさんによるとフィンランドの方でもサウナが苦手で入らないという人がいるそうです。


フィンランドの天ぷら

ゆかさんが参加されているオンライン料理教室の今回のメニューは天ぷらと炊き込みごはん。どちらも和食ではありますが、フィンランド在住である先生はもちろんフィンランドの食材を使われているので、炊き込みごはんにはカンタレッリ(kantarelli[)やスッピロバハヴェロ(suppilovahvero)といったキノコを。そして天ぷらには大根やごぼう、輪切りのビーツ、イカやニシンなど、また一味ちがった感じになっていたそうです。

あまり天ぷらをしたことがなかったというゆかさん。教わった通りに作ったらとても美味しくできたそうです(箸置きが素敵です!)。

岩間さんは、フィンランドで手に入れられる食材だけで天ぷらをしてみるのも楽しいかもしれないですね、ディルの天ぷらとかどうでしょうと。みほこさんは、フィンランドにはイカの苦手な人が多いという情報を。そういえば自分も子どもの頃、噛みきれないのが苦手だったなと思い出しました、笑。

次にゆかさんが紹介してくれたのが、Netflixで放映中の『崖っぷち!レストラン(Restaurants on the Edge)』。3人のエキスパートが傾きかけているレストランを再建するというカナダのリアリティ番組で、フィンランドのエピソードが登場したそうです。

▶︎ “Restaurants on the Edge” Finland

お店はトゥルクのルイッサロ(Ruissalo)という島で夏にだけ営業している老舗レストランのRuissalon Maininki。常連さんだけでなく若い人やファミリーにも来てほしいということで、Sanna ja Olliのテキスタイルやtonfiskのデザイン食器などを取り入れてリニューアルオープンしています。

ちなみにトゥルクで暮らしていたことがあるというみほこさんにとって、トゥルクは第二の故郷だそうです。今度訪れるときにはレストランに行ってみたいと言っていました。


トーベ・ヤンソンの話

そして、みほこさんが司会を務めた『お茶べり会 10月の巻(別名:みほこの部屋)』の話題へ。まず、遅い時間にもかかわらず聞いていただいた方どうもありがとうございましたと、みほこさん。

今回の配信ではスウェーデンから『トーベ・ヤンソン自選短篇集 メッセージ』を翻訳された久山葉子さん、フィンランドから『ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン』を共訳されたセルボ貴子さんをお迎えして、トーベ翻訳の裏話や出版の経緯などを聞かせてもらうことができました。

岩間さんは、児童文学や小説、イラストやファインアートと多方面の活動をしてきたトーベについて翻訳するため、下調べがしっかりされていること、そしてその大変さを知ることができた。また復刊された『── 人生、芸術、言葉』は文学方面からの評伝で、セルボさんが翻訳された『ムーミンの生みの親、──』は美術方面からとらえたものと聞いて、両方を読んでやっとトーベについてわかるのかもと。

またお三方によるスウェーデン語、フィンランド語、日本語の朗読がとてもよかったと岩間さん。ゆかさん「スウェーデン語の響きがよかった」、岩間さん「心地よかったね」、みほこさん「抑揚がいいですね」。聞いてくださった方からは「最後の朗読では、自分のからだごと主人公と同じ島にいるようでした。ありがとうございました。」とmoicafe.comのTwitterにも感想をいただきました。

今回の配信では時間の都合で紹介できませんでしたが、トーベとトゥーリッキの島暮らしの記録『ハル、孤独の島』を見直したという岩間さん。また映画『TOVE/トーベ』にもコメントを寄せています。ぜひどうぞ。


お知らせ

ポータルサイトのスタッフコラム『Aakkoset|フィンランドのことば』を更新しています。Aからはじまって今回はNまできました。岩間さんは「スナフキン(Nuuskamuikkunen)」、自分は「さようなら(Näkemiin)」を取り上げています。お時間のある時にどうぞ。

▶︎ フィンランドのことば【 N 】

そしてサークル「nuotio|takibi」でお届けしている今月の深堀りフィンランドは『シナモンロールおぼえがき』として、岩間さんがシナモンロールとの出会いやカフェモイのシナモンロールについて書いています。自分も「箸休め編」でシナモンロールの歴史や最近食べ歩いたお店のシナモンロール紹介など書いています(月曜公開予定)のでよろしければ。


── やはり鳥や虫たちの声に、木々や風の音、それに土や草むらの匂いがしないからかもしれないなあと思うのです。ほんのすこしフィンランドの人たちの気持ちがわかったような? 笑それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに。

text : harada

#29|Cayman Islands

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